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JRA有馬記念(G1)「傘マーク」味方に激走必至!? 池添謙一「枠は言うことなし」、前年最下位→優勝「下克上イヤー」に何とも不気味なあの馬

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JRA有馬記念(G1)「傘マーク」味方に激走必至!? 池添謙一「枠は言うことなし」、前年最下位→優勝「下克上イヤー」に何とも不気味なあの馬の画像1
モズベッロ

 23日夕方、出走各馬の命運を握る有馬記念(G1)の公開枠順抽選会が行われ、出走する16頭の枠順が決まった。

 有力どころではクロノジェネシスが4枠7番、エフフォーリアが5枠10番と真ん中寄りに、先行力が武器の菊花賞馬タイトルホルダーは大外8枠16番に入り、明暗を分ける形となった。

 コーナーを6回走るトリッキーな中山2500mは基本的に内枠有利というのが定石だが、今年は人気薄が予想される伏兵陣がこぞって内目の枠に収まった。

 そんな中、枠順抽選会を見届け、自身のTwitterに「枠は言うことなし」とつぶやいたのが2枠3番を引き当てたモズベッロ(牡5歳、栗東・森田直行厩舎)に騎乗する池添謙一騎手だ。
 
「モズベッロは差し馬なので、外目の枠でも問題はなかったと思います。ただ、先週の競馬を見ても、今の中山芝はイン有利が明らか。さすがにこのメンバー相手に、まともに勝負しても苦戦は免れないでしょう。大舞台に強い池添騎手なら腹をくくった騎乗をしてくるのではないでしょうか。

具体的には、隣に逃げ馬のパンサラッサが入ったので、スタートが五分ならある程度先行すると思います。ただ、スタートが悪い馬なので、出遅れた場合は最後方に下げる可能性も……。どちらにしてもラチ沿いを走らせてくると思いますよ」(競馬誌ライター)

 枠には恵まれたモズベッロだが、24日現在の『netkeiba.com』の予想オッズは150倍台で13番人気。2桁着順が続く近走の内容から、よほど恵まれないと好走は厳しいか。

 モズベッロを味方するとすれば、週末の天気だろう。中山競馬場周辺の天気予報を見ると、金曜深夜から土曜の朝方にかけて傘マークが出ている。降水量はそれほど見込めなさそうだが、降水確率は80%なので、土曜は稍重以上のコンディションでスタートする可能性が高そうだ。

 そうなると土曜の競馬で、ある程度芝は荒れることが予想される。また、週末には寒波が襲来し、日曜の最高気温は6度前後という予報が出ている。有馬記念の時間まで芝が荒れたままなら、道悪巧者のモズベッロには大きなプラス要素となるだろう。

 そしてもう一つ、モズベッロには追い風が吹いている。といっても、オカルト・サイン的な要素ではあるが……。

「時に、その年の世相を反映するとも言われる有馬記念です。SNSなどで少し話題になっていたのが、今年のプロ野球。今季は両リーグともに前年最下位のヤクルトとオリックスが下克上を果たしました。これに倣えば、昨年の有馬記念で完走した15頭中最下位の15着に敗れたモズベッロの下克上が見られるかもしれませんね」(同)

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池添謙一騎手 撮影:Ruriko.I

 “下克上イヤー”に、同じグランプリの宝塚記念(G1)3着の実績があるモズベッロは何とも不気味だ。雨量次第では、G1で2度も波乱を起こしている穴馬だけに怖い存在になり得るだろう。経済コースをスルスルと、グランプリ男・池添騎手の手綱さばきにも注目したい。

(文=中川大河)

<著者プロフィール>
 競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。

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