
JRA 「ホントにカッコいい」藤田菜七子も熱視線注ぐイケメン騎手にG1制覇の大チャンス!? 休養中に評価「爆上げ」の隠れ桜花賞馬候補

今週末の中央競馬は中山・中京・小倉の3場開催。土曜は小倉で8鞍、日曜には中京で11鞍に騎乗を予定しているのが、甘いマスクを持つことで知られる7年目の坂井瑠星騎手だ。
昨年は自己ベストを更新する53勝をマーク。重賞3勝に加え、宝塚記念(G1)では所属する矢作芳人厩舎のユニコーンライオンを2着に、12月のチャンピオンズC(G1)ではアナザートゥルースを3着に導くなど大舞台でも勝負強さを発揮しはじめている。
海外遠征にも積極的で、2年目にはオーストラリアへ武者修行を敢行。約1年間にわたってオーストラリアを拠点に、アメリカ、そして日本を行き来しながら腕を磨いた。
コロナ禍の情勢でも、海外志向は変わらず。昨年2月は、サウジアラビアとドバイを転戦。秋にはフランスに遠征し、現地で初勝利も挙げた。

そんな坂井騎手の姿に「ホントにカッコいい」という賛辞を送ったのが、同期の藤田菜七子騎手だ。
17日に『netkeiba.com』でスタートした藤田騎手の短期連載「もっと強く。」で、行ってみたい国を聞かれた同騎手は「オーストラリアとかニュージーランド」と、回答。そして、「瑠星からもよく話を聞きますが、南半球は女性ジョッキーがたくさんいる環境ですし、ヨーロッパに比べれば、日本の競馬に近いのかなとも思う」と持論を述べ、世界を飛び回る坂井騎手の姿に前出の「ホントにカッコいい」という言葉が飛び出したというわけだ。
今年は開催6日間で早くも5勝をマーク。先週の愛知杯(G3)ではマリアエレーナをアタマ差の2着に導くなど、既に昨年以上の活躍を予感させている坂井騎手。だが、著しい活躍をしている一方で、G1は未だ未勝利だ。
そんな坂井騎手にとってG1初勝利を狙えそうな楽しみな存在がいる。それが、来月5日のエルフィンS(L)で騎乗予定のルージュラテール(牝3歳、栗東・矢作芳人厩舎)だ。
前走の白菊賞(1勝クラス)で初めてコンビを組むと、想定外の後方からの競馬になったにもかかわらず、直線一気の豪快な差し切り勝ちを収めた。その後は中1週で阪神JF(G1)に向かうプランもあったが、陣営は無理をせず回避。前走後はノーザンファームしがらきで英気を養い、20日に栗東へ帰厩した。
前走から約2か月間、ルージュラテール自身は一度も走っていない。にもかかわらず、同馬の評価は急上昇しているという。
「もし阪神JFに出走していても、いい勝負を演じていたかもしれません。というのも、これまでルージュラテールが戦ってきた相手が、次々と重賞や1勝クラスで結果を残しているからです。
元JRA騎手の安藤勝己氏が『G1級が何頭かおって、ゆくゆく伝説の…ってなるかもしれないよ』と、ツイートしたのが昨年6月の新馬戦直前でした。そのレースで2着だったのがルージュラテールです。この時1着だったダノンスコーピオンは、後に朝日杯FS(G1)で3着に好走しました。
ルージュラテールは2戦目の新潟未勝利戦で勝ち上がりましたが、この時1.3/4馬身差の2着だったのがソリタリオでした。同馬はその後2連勝して、今月のシンザン記念(G3)で2着に食い込んでいます。
3戦目のアイビーS(L)で6着に敗れましたが、牡馬相手で仕方なかったと思います。勝ったドウデュースは朝日杯FSを制覇し、3着馬アスクビクターモアはその後1勝クラスを突破しています。
ここまでルージュラテールが先着を許したのは、牡馬のみ。未だに牝馬相手に先着を許していませんから、次走のエルフィンSでは上位争いが期待できそうです」(競馬誌ライター)
坂井騎手とのコンビで迎えるエルフィンSは3歳牝馬にとって出世レースの1つ。2年前には松山弘平騎手とデアリングタクトがこのレースを勝利すると、その後は無敗で牝馬三冠に輝いた。
同期の藤田騎手も熱い視線を送る坂井騎手は、2年前の松山騎手と同じ道をたどれるか。そして相棒のルージュラテールは“自らの力”でその評価を引き上げ、桜花賞の有力候補に名乗りを上げられるだろうか。
(文=中川大河)
<著者プロフィール>
競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。
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