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元JRA藤田伸二氏「馬主に金返さなアカン」自爆落馬の川田将雅に喝! 騎乗停止は回避も過怠金わずか10万円、「甘過ぎる」処分に賛否?

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元JRA藤田伸二氏「馬主に金返さなアカン」自爆落馬の川田将雅に喝! 騎乗停止は回避も過怠金わずか10万円、「甘過ぎる」処分に賛否?の画像1
川田将雅騎手

 昨年のフェアプレー賞を受賞した騎手にしては珍しい失態だ。

 アクシデントが発生したのは、9日に行われた土曜阪神の9R白鷺特別(2勝クラス)でのこと。単勝オッズが一桁台の馬が5頭出走した混戦を制したのは、1番人気のタイソウで2着にも2番人気プレイリードリームが入った。

 人気通りの決着ということもあり、一件平穏に見えるものの、最後の直線では2頭が落馬するという残念な結果でもあった。

 落馬したのは、川田将雅騎手が騎乗していた3番人気ハーツオブシャカと富田暁騎手が騎乗していた8番人気ダノングレーター。原因は最後の直線コースで川田騎手が右あぶみ(騎乗時に足を乗せる馬具)を踏み外し、バランスを崩したことによるもの。目前で発生した落馬を避けようとした富田騎手も巻き込まれる格好で落馬してしまった。

 その結果、川田騎手には最後の直線コースでの御法に問題があったとして、過怠金10万円という処分が下された。両名とも大きなケガはなく、その後のレースも騎乗を続けることが出来たのは不幸中の幸いといえる。

 10頭立てで頭数が多くなく、馬群がバラけていたことも幸運だった。結果的に何事もなかったかのように開催は続いたものの、一歩間違えれば大事故にもなりかねなかった今回の落馬。それも騎乗馬に起因するものではなく、裁決から過怠金という処分が下されたということは、騎手側の責任が問われても不思議ではない。

 また、3番人気馬の馬券を購入していたファンからすれば、信頼していた騎手が原因の落馬にやりきれない感情もあっただろう。

 そして、この失態を見過ごさなかったのが、元JRA騎手の藤田伸二氏である。

 藤田氏は自身の公式Twitter(@FujitaOfficial)にて「今日の9レースの川田…ありぁ馬主に金返さなアカン!(原文ママ)」と川田騎手の騎乗に疑問を投げかけるツイート。特別模範騎手賞に2度輝いた競馬界のご意見番としても、同賞を受賞したことのある後輩に「喝」を入れずにはいられなかったようだ。

 その一方、川田騎手の危機回避能力の高さや次のレースで騎乗した鉄人ぶりを称賛する声もあったが、処分が甘過ぎるのではないかという意見が出ていたことも確か。ネットの掲示板やSNSなどでは、一部のファンから「騎乗停止じゃないの?」「10万円では反省しないよ」「2週連続なら加重制裁では?」といった厳しい意見もあった。

 騎乗馬が原因となる落馬で他馬に不利を与えたならまだしも、今回は騎手の“自爆”が発端である上に被害馬も落馬している。当事者の川田騎手は、ただでさえ先週の土曜阪神でも2度の過怠金処分を受けたばかり。2週連続の失態にファンが心証を悪くしたのも分からなくはない。

 落馬直後の10R京橋S(3勝クラス)をプログノーシスで快勝した川田騎手は、日曜の桜花賞(G1)を7番人気の伏兵スターズオンアースで勝利。ロスのない位置取りで溜めた脚を直線で爆発させる好騎乗だった。

 レース後の勝利騎手インタビュー内で「まずは昨日、大変ご迷惑をお掛けして非常に申し訳なく思っております。改めて気を引き締めて、精一杯頑張っていきたいと思います。これからもよろしくお願いします」と反省の弁を述べ、さらなる精進を誓った。

 今や日本を代表するトップジョッキーであることは間違いないだけに、失った信頼を取り戻すためには、今後も好騎乗で結果を残し続けていくしかなさそうだ。

(文=高城陽)

<著者プロフィール>
 大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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