パチンコ店「自滅行為で意識不明」の危機!?

　7月16日～18日は祝日を入れて三連休。楽しみにしていた方も多いかと思いますが、連休中は全国的に雨模様になるとのことです。

「梅雨が本当に明けたのか」と疑いたくなる状況ですが、これから先は本格的な夏の到来。気温も上昇し、暑い日々がやってくるでしょう。

パチンコ店で多く発生する車内放置

　そんな夏場に問題となるのが、幼児の車内放置。パチンコ店の駐車場に車を停め、子供を置き去りにしたまま遊技を楽しむ…そんな親として失格の行為が毎年のように行われているのです。これによって、最悪の結末を迎えてしまうケースも少なくありません。

　このような事故を未然に防ぐべく、千葉県警は県内のパチンコ店（県遊技業協同組合）に対して駐車場の巡回を依頼したとニュースで報じられておりました。これよって車内放置が減ることを願っております。

　思い返してみれば、私がホール店員だった頃も車内放置は重大な問題として取り扱われておりました。駐車場に常駐している警備スタッフがいなかったので、スタッフたちで駐車場の点検を行っていたのです。

　普段は2時間に1回程度ですが、夏場は1時間ごとに点検。気温が30℃を超える日中は、30分に1回という頻度で駐車場を巡回しておりました。

　基本的に店舗外での作業はトラブル防止のために男性スタッフが担当。勤め先は女性スタッフのほうが圧倒的に多かったため、ほぼ毎日のように私が点検を行っていたのでした。

駐車場でのトラブルも少なくない!?

　その際に車内放置を発見したことはなく、大抵は問題なく巡回を終えていたのです。しかし、これだけ何度も車両点検をしていると何かしらの問題に遭遇することも…。

　その中には「自滅行為で意識不明？まさかの事態に…」という肝を冷やすトラブルもあったのです。

　駐車場の点検をしていると、一人の男性が車内で寝転がっている姿が目に映りました。「寝てるのかな？」と近くで確認してみると、エンジンをかけずにグッタリとした様子だったのです。

　その日は気温35℃を超える猛暑日。そんな状況でクーラーも使わずに車内にいれば、瞬く間に熱中症となるでしょう。最悪の場合、それ以上の惨事となってもおかしくはありません。

　ピクリとも動かなかったので「まさか意識不明!?」と慌てた私は、ドアを開けて救出しようと試みます。しかしロックが掛かっており、どうすることもできなかったのでした。

　この時ばかりは本当に焦りました。ウインドウを何度も叩き、「大丈夫ですか！しっかりしてください！」と大声で呼びかけたのです。

　すると男性は目を開き、体をゆっくりと起こしたのでした。気を失っていると思っていたので、私は「良かった…」と肩をなでおろしました。男性はその後、ドアを開けて外へ。「大丈夫でしたか？」と声を掛けると…。

「うるせーんだよ！余計な真似しやがって！」と、怒りを露わにして鋭い眼光を向けてきたのです。

　まさかの事態に困惑しつつ、「先ほどの状況は非常に危険だったので…」と返すと、「自分の車で何しようが勝手じゃねーか！口出しするんじゃねえ！」と更に口調を荒げてしまう状況に。そしてそのまま車を動かして駐車場から出て行ってしまったのでした。

　なぜクーラーもつけずに寝ていたのか、とてつもなく暑さに強い人だったのか、色々考えましたが真意は分かりません。

　とりあえず「申し訳ないことをしてしまった」と思いましたが、あのまま放っておけば本当に意識が飛び最悪の結末となっていた可能性もあります。怒られはしましたが、大事に至らなかったのでほっとしたのを覚えております。

（文=ミリオン銀次）
<著者プロフィール>
　ホール店員・雀荘店員といった職種を経験。それらを活かし、ライターとして活動中。特に力を入れているのはパチンコ・パチスロ分野で、自身の遊技体験やホール店員時代のエピソードを中心にしたコラムを執筆している。パチンコ・パチスロ歴は10年以上で「打ちたい台をトコトン打つ」がモットー。結果として、目も当てられない大敗を多く経験。「悲惨なエピソードも明るく紹介したい」といった拘りを持つ。

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