GJ > 競馬ニュース > わずか「5勝」の新人が今村聖奈以上の出世街道!? 鬼に金棒の「ルールの抜け道」でライバル騎手から悲鳴
NEW

わずか5勝の新人が今村聖奈以上の出世街道!? 鬼に金棒の「ルールの抜け道」でライバル騎手から悲鳴

【この記事のキーワード】, ,
わずか「5勝」の新人が今村聖奈以上の出世街道!? 鬼に金棒の「ルールの抜け道」でライバル騎手から悲鳴の画像1
今村聖奈騎手

 今年話題のルーキーと言えば、何と言っても今村聖奈騎手だろう。

 ここまで32勝を挙げ、新人王争いでも堂々のトップ。重賞初騎乗初勝利を挙げ、すでにG1騎乗の31勝をクリアするなど、秋競馬でも大注目のジョッキーだ。

わずか「5勝」の新人の出世街道!?

 そんなスーパールーキーの陰に隠れる形になってはいるものの今後、数年以内に間違いなく注目を集めるであろう大型新人がいる。小牧加矢太騎手だ。

 ここまでわずか5勝と、新人王争いという点では大きく後れを取っているが、周囲からはその騎乗技術を絶賛する声が後を絶たない。何故なら小牧加騎手の5勝は、すべて障害レースで挙げたものだからだ。

 例えば、毎週のように活躍が報じられている今村騎手だが、新人は3月スタートということもあってリーディングでいえば29位と決してトップジョッキーに肩を並べているわけではない。その点、小牧加騎手は障害リーディングで現在8位と大健闘している。

 開催1日に1鞍か2鞍程度しかない障害レースだけに、どうしても1勝が貴重なものになるが、昨年障害リーディングに輝いた森一馬騎手が10勝だったといえば、如何に小牧加騎手の5勝が新人離れしているのか伝わるかもしれない。

 さらに3着以内率では、現在10勝を挙げて障害リーディングを快走している石神深一騎手の48%に次ぐ42%と、新人らしからぬ抜群の安定感。JRAでデビューする以前は全日本障害馬術大会で優勝するなど、アマチュア障害の頂点に立っていた人物だけにJRAでも今後の障害界を背負って立つ可能性は大いに期待できそうだ。

「園田からJRA入りした名手・小牧太騎手の息子として知られている小牧加騎手ですが、新人騎手としては史上初めて、競馬学校を経ずにJRAデビューを果たした経緯があります。

ただ、本来なら競馬学校で学ぶはずの『レース』の経験がまったくない上に、ゲート練習すら数えるほどでデビュー。当初は4戦して2度も落馬するなど、周囲をハラハラさせていました。

しかし、そこからの成長はやはり目を見張るものがあります。最後の勝負どころで馬を追うフォームはまだぎこちなさを感じますが、同期の今村騎手と同じように川田将雅騎手や福永祐一騎手にアドバイスを求めたり、先日は同い年の坂井瑠星騎手(小牧加騎手は25歳)からアブミを短くするようにアドバイスをもらっていたらしいです。

すでにルーキーとは思えない騎乗ぶりですし、単純に馬に乗るのが上手なのでレースだけでなく、調教も結構頼まれてますよ。間違いなく、今後の障害リーディングを争っていく存在になると思います」(競馬記者)

 ある意味、今ブレイク中の今村騎手以上に安定した出世街道にいるとも言えそうな小牧加騎手。まさに障害界にも“スーパールーキー”が登場した格好だが、これに「ズルい」と悲鳴を上げているのがライバルの障害ジョッキーたちだ。

「現在、JRAでは新人・若手騎手に対しての減量特典がありますが、これは平地だけでなく障害レースにも採用されています。つまり小牧加騎手は他の先輩ジョッキーと比べて3キロ減で騎乗できているというわけです。

これは特別戦や重賞レースでは適応外となるのですが、平地の場合だと2勝クラス辺りから一気に特別戦が増えて、ルーキーたちはその壁にぶち当たります。例えば、今村騎手でも特別戦の勝ち鞍は初重賞だったCBC賞(G3)と、先日のフェニックス賞の2勝のみ。勝ち鞍の大半が未勝利戦で、格の高いレースでは、まだまだ厚い壁があります。

ところが障害ではペガサスジャンプSなどわずかな障害オープンと重賞を除けば、95%以上が未勝利戦と平場のオープン戦と環境が大きく異なります。

また、減量特典には通算30勝以下で3キロ減、50勝以下で2キロ減、100勝以下で1キロ減という決まりがありますが、年間10勝すればいい方の障害で『通算100勝に到達するのは、いつ?』という話……。このルールは5年未満の騎手だけに採用されますが、すでにあれだけの腕を持っている小牧加騎手でも、間違いなく“満期”まで減量特典が付くことになるでしょう。

この違いはライバルの障害ジョッキーたちにとっては無視できないもので『ルールがおかしいよ』と、早くも障害専門の騎手のための新たな規則を作ってほしいという声も……。ルールですから、小牧加騎手は何一つ悪くないのですが、この減量特典はまさに鬼に金棒でしょうね」(別の記者)

 もし、小牧加騎手がこのまま成功すれば、数年後にはアマチュア障害界から新たなJRAを目指す騎手が現れるかもしれない。

 かつて藤田菜七子騎手の登場を受け「菜七子ルール」と言われた女性騎手の減量特典が新設され、それが今の今村騎手らの活躍に繋がっている。JRAにとっても、競馬学校を経由しなかった新人騎手は初の存在。今度、新たに「加矢太ルール」が誕生するかもしれない。

銀シャリ松岡

銀シャリ松岡

天下一品と唐揚げ好きのこってりアラフォー世代。ジェニュインの皐月賞を見てから競馬にのめり込むという、ごく少数からの共感しか得られない地味な経歴を持つ。福山雅治と誕生日が同じというネタで、合コンで滑ったこと多数。良い物は良い、ダメなものはダメと切り込むGJに共感。好きな騎手は当然、松岡正海。

わずか5勝の新人が今村聖奈以上の出世街道!? 鬼に金棒の「ルールの抜け道」でライバル騎手から悲鳴のページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

17:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. JRA「出禁」になったO.ペリエ「税金未払い」騒動!? L.デットーリ「コカイン使用」K.デザーモ「アルコール依存症」過去の”外国人騎手トラブル”に呆然……
  2. 「素行不良」で干された若手の更生に関西の大御所が名乗り! 福永祐一を担当した大物エージェントもバックアップ…関係者から「優遇され過ぎ」の声
  3. 目を掛けた愛弟子の「造反」に師匠がブチ切れ!? 今村聖奈、角田大河の謹慎中に存在感発揮も…安田記念前に師弟関係で遺恨勃発か
  4. 【青葉賞】武豊「ダービーに出さないといけない」キタサンブラック弟シュガークン出陣! 相性抜群レース完勝も、本番に不安材料?
  5. 【天皇賞・春(G1)】馬券圏内100%の激走で5万馬券的中!? 四位洋文が福永祐一に授けた「金言」とは… 11番人気2着スティッフェリオにあった鉄板級の法則
  6. 須貝尚介厩舎「重賞50連敗」ゴールドシップ、ソダシら手掛けた名門が苦戦…相次いだ誤算と見えてきた光明
  7. 横山武史「乗り替わり」の無念を晴らす重賞勝利に会心ガッツポーズ! 初のメイン勝ちなど大暴れ「妹弟子」の活躍も刺激に?
  8. 【マイラーズC】団野大成がソウルラッシュで代役V!安藤勝己氏、田原成貴氏も安田記念に好感触…「申し訳ない気持ちです」元主戦が悔やんだ2年前の大失態
  9. 【天皇賞・春】天才・福永洋一も嘆いた稀代のクセ馬「気まぐれジョージ」…ドゥレッツァら逃げ馬に注意を払いつつ今年狙うのは【東大式必勝馬券予想】
  10. 「ニューヒロイン候補」小林美駒が見せた著しい成長!リーディング争いに敗れても勝負強さでベテランを圧倒…女性騎手戦線に「新時代到来」の予感