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今村聖奈「19対13」の質と量で圧倒も…藤田菜七子、永島まなみらが大逆転の意味

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今村聖奈「19対13」の質と量で圧倒も…藤田菜七子、永島まなみらが大逆転の意味の画像1

 スターズオンアースの牝馬三冠なるかに注目の集まった先週末の秋華賞(G1)だが、トップクラスの馬たちによる最終決戦を制したのは、坂井瑠星騎手とスタニングローズのコンビだった。

 G1で「善戦しても勝ち切れない」というバラ一族のジンクスを跳ねのけたスタニングローズもまた見事。デビュー7年目で初G1勝利を手にした若武者は、残りのG1でも目を離せない。

 上位人気に推された馬たちが実力を発揮したレースは見応え十分だったが、この日の裏開催にあたる新潟競馬場でも、今をときめく女性騎手たちによる「女の戦い」が繰り広げられていた。

 現在JRAに所属する女性騎手は、今村聖奈、藤田菜七子、永島まなみ、古川奈穂と4人いるのだが、その全員が新潟開催に参戦。現地に訪れたファンにとっては、G1がなくとも華のあるレースを観ることが出来たのではないだろうか。

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今村聖奈騎手 撮影:Ruriko.I

 断然の存在感を見せたのは、騎乗馬の質と量を考えた場合、女性騎手4人の中で最多勝を予想すると単勝1倍台がついても不思議ではない今村騎手。土日合わせて2勝を挙げ、9月から続いたスランプから抜け出したように映った。騎乗数も多く、この調子なら女性騎手の年間最多勝記録が更新されるのも時間の問題か。

 永島騎手は直線競馬の最内枠から内ラチ沿いを逃げる意表を突く奇策で大いに盛り上げてくれた。誰もが最後は止まるだろうと考えていた中で、何とそのまま押し切ってしまった。15番人気での激走に、ゴール後は競馬場全体から大きな拍手が起こるなど歓声も凄かった。

 まだまだ技術面などでは拙いが、周りの先輩騎手や調教師からの評価は着実に上がってきている様子。関西のある騎手からも「最初の頃はメリハリの利かない競馬ばかりでコーナリングも下手。先輩騎手に気を遣ってばかりだったけど、今は積極的に逃げる事もあるし、馬を御すのも以前よりマシになっている。何より素直で真面目だからね。注意された事や指導された事をよく考えて、実戦に繋げる事ができれば化けるかもしれないよ。しばらくは減量の恩恵もある訳だし」と評価されていた。

 そして古川奈騎手も減量特典のない特別戦で逃げ切り勝ち。最後は内から迫る人気馬を何とか振り切った。ノーマークに近い人気薄だったため、マイペースで行けたことも大きかったが、絶妙なペース配分。レース後には「お世話になっている馬主さんで、これまで何度も迷惑をかけてばかりだったので本当に良かったです」と関係者への感謝も忘れなかったのは好感が持てる。

 ただ一人、1勝も挙げられずに蚊帳の外だったのは、女性騎手の先駆者的な存在である藤田騎手。土曜新潟で2着があったとはいえ、今村騎手との直接対決に敗れてのもの。他の3人より経験で上回るだけに、何とか第一人者として頑張って欲しいところだ。

今村聖奈騎手「19対13」の質と量で圧倒も…

 しかし、先週の新潟開催で強く印象に残ったのは、女性騎手4人を取り巻く状況に大きな差が出ていることである。

 唯一2勝を挙げた今村騎手だが、大半が上位人気の馬であり、勝利の内訳も1番人気と2番人気と勝ち負けを期待できる騎乗馬。土日合わせて19鞍を確保していたことは、他の3人に質と量で圧倒的な大差をつけている。

 これに対し、騎乗数が2番目に多かった永島騎手は6鞍ながら15番人気での勝利。未勝利に終わった藤田騎手も4鞍、古川奈騎手に至っては3鞍しかないチャンスをモノにした9番人気の1勝でもあった。

 つまり、ほぼ上位人気に騎乗して19鞍の今村騎手に対し、二桁人気が大半の3人を合わせて13鞍なのだから、数字こそ「19対13」の完敗でも、勝利数においては「2対2」のイーブン。それぞれの単勝オッズを合計すると、配当的な妙味では「7(2.3+4.7)対115.4(17.8+97.6)」と大逆転が成立する。人気薄の馬でもぎ取った勝利を評価したい。

 無論、今村騎手にこれだけの馬質と乗鞍が集まっているのは、自身の評価の高さによるものだが、他の女性騎手も女の意地を見せたと言えないだろうか。

高城陽

〈著者プロフィール〉

大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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