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福永祐一が藤田伸二を「5馬身差」で圧倒、武豊神騎乗の前に起きた超大番狂わせ

福永祐一が藤田伸二を「5馬身差」で圧倒、武豊神騎乗の前に起きた超大番狂わせの画像1
藤岡佑介騎手

 天皇賞ウィークの今週末だが、裏開催となる日曜阪神のメインレース・カシオペアS(L)も見どころ十分だ。

 主役を務めるのは、今後の重賞戦線を賑わすであろうプログノーシス。『netkeiba.com』が公開している予想オッズでも、26日現在で単勝1.7倍に支持されており、当日も断然人気でレースを迎えそうである。

 気になることがあるとすれば、主戦の川田将雅騎手が天皇賞・秋(G1)でダノンベルーガに騎乗するため、必然的に乗り替わりが発生することだろう。本馬の実力なら他の騎手でも問題はないように思えるものの、唯一敗れたレースが藤岡佑介騎手の騎乗していた毎日杯(G3)だった点は少々引っ掛かる。

 その一方、レース名を目にしてオールドファンの筆者が、ふと思い出したのは、1996年のカシオペアSだ。今年が2022年ということを考えると26年も昔の話になるのだが、年を取ると、ついこの前くらいの感覚に思えてしまうのだから困ったものだ。

 96年といえば牡馬クラシック戦線で、サンデーサイレンスの2世代目産駒として、ダンスインザダーク、バブルガムフェロー、イシノサンデー、ロイヤルタッチの4頭が四天王と呼ばれていた年にあたる。

 クラシック初戦の皐月賞(G1)をイシノサンデーが制し、ダンスインザダークが1番人気に支持された日本ダービー(G1)で、当時まだダービー未勝利だった武豊騎手の夢を打ち砕いたのは、藤田伸二騎手とフサイチコンコルドのコンビだった。

 デビューからわずか3戦目で世代の頂点に立ったニューヒーローは、前年に無敗で欧州三冠(凱旋門賞、英ダービー、キングジョージ※)の偉業を達成した名馬ラムタラに例えられ、「和製ラムタラ」と呼ぶ声もあった。※正式名称はキングジョージ6世&クイーンエリザベスダイヤモンドS。

 2度目の対決となった秋の菊花賞(G1)は、後方待機策からぽっかりと空いた4コーナーのインを強襲したダンスインザダークが差し切りを決め、武豊騎手の神騎乗も絶賛された。

武豊騎手神騎乗の前に起きた超大番狂わせ

 こちらは今でも広く知れ渡っている結果だが、京都新聞杯(G2・当時は秋の開催)から歩を進めたライバルに対し、フサイチコンコルドが秋初戦に選択していたのは、このカシオペアSだったのである。

福永祐一が藤田伸二を「5馬身差」で圧倒、武豊神騎乗の前に起きた超大番狂わせの画像2
福永祐一騎手

 当然ながら無敗のダービー馬ということもあって、単勝1.3倍の大本命に支持された訳だが、ここで立ちはだかったのが福永祐一騎手とメジロスズマルのコンビだった。今や福永家の悲願といわれたダービーで3勝を数える名手も、当時はまだ騎手としてデビューしたばかり。

 安定していた近走の成績を評価されて3番人気の支持を受けたとはいえ、パートナーは障害転向から平地に出戻ってきた5歳セン馬。2着3着ならまだしも、大金星を挙げてしまうとまで予測していたファンは決して多くなかっただろう。

 しかし、先手を主張してハナを奪うと、超スローペースに落とし込み、後方で伸びあぐねるダービー馬を置き去りにして5馬身差の圧勝で大番狂わせを演じてみせたのだ。

 かといってこの勝利を機にメジロスズマルがスターダムにのし上がった訳でもない。その後は中央で1勝も挙げることなく、地方競馬に移籍した初戦で勝ったのを最後にひっそりと引退している。

 そして思わぬ不覚を取ったフサイチコンコルドも、菊花賞で3着に敗れたのを最後に、脚部不安でターフに戻ることなく引退。種牡馬として第2の馬生を送ることとなった。

 今年のカシオペアSに出走するプログノーシスは、人気薄に敗れることなく勝利を掴めるだろうか。

黒井零

黒井零

1993年有馬記念トウカイテイオー奇跡の復活に感動し、競馬にハマってはや30年近く。主な活動はSNSでのデータ分析と競馬に関する情報の発信。専門はWIN5で2011年の初回から皆勤で攻略に挑んでいる。得意としているのは独自の予想理論で穴馬を狙い撃つスタイル。危険な人気馬探しに余念がない著者が目指すのはWIN5長者。

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