武豊「追い切り代わり」のリベンジ苦戦濃厚? アルピニスタ以外もジャパンCに難敵

2日の凱旋門賞(仏G1)で19着に大敗したドウデュースだが、国内復帰戦にジャパンC(G1)を予定していることは、武豊騎手の公式サイトでの発表で明らかになっている。
本来の走りが見られずに失意の帰国となった今年のダービー馬だが、道中は終始後方のままで全力を出し切れなかったことは、肉体的なダメージを少しは和らげてくれたのかもしれない。
レース後も元気な姿を見せていたことはよかった。4着に敗れた前哨戦のニエル賞(仏G2)でも「追い切りを兼ねたスクーリング」も兼ねていたと武豊騎手が振り返った通り、まだまだ復調途上だったということだろう。
結果的にフランスでの2戦がどちらも不完全燃焼に終わったとはいえ、凱旋門賞の馬場は直前の雨で非常にタフなコンデイションだったことも日本馬を苦しめた。今度はホームでライバルを迎え撃てるジャパンCでリベンジといきたいところである。
だが、舞台が日本に替わるといえども相手関係は決して楽ではない。
何しろ凱旋門賞を優勝したアルピニスタの陣営がジャパンCへの参戦を示唆したからでもある。
その一方で、同馬のオーナーであるカーステン・ラウジング氏は、参戦について英メディア『At the Races』に「勝てると思います」と自信を見せたものの、「G1での6勝を含めて10勝している彼女に、これ以上を求めるのは気が引ける」ともコメント。フランクフルトでの乗り換えに最低6時間以上も要するなど、日本への長旅も懸念しているという。最終的な結論はまだ出されていないが、気になる情報だ。
アルピニスタ以外もジャパンCに難敵
とはいえ、凱旋門賞で5着に入ったグランドグローリーやニエル賞でドウデュースを破ったシムカミルの参戦は濃厚。24日にフランスの競馬専門紙「パリチュルフ」電子版が報じた内容によると、ニエル賞を回避して凱旋門賞で10着だったオネストも、ジャパンCへの参戦が正式に決定したようだ。
現時点で少なくとも3頭の外国馬の出走が見込まれることは、国際厩舎の用意や1着賞金を3億円から4億円に増額したJRAの努力も追い風になったのかもしれない。
そしてこれは、日本の競馬とは別競技と例えられることもある欧州の馬場で実績を残してきた馬が、高速馬場といわれるスピードタイプの日本の競馬場で、どのような走りを見せるのかにも大きな注目が集まるだろう。
馬場の違いを言い訳にすることが出来ない条件で、再び外国馬の後塵を拝するようなことになれば、日本馬の凱旋門賞制覇は夢のまた夢ともなりかねない。
そういう意味では、ドウデュースを始めとする日本勢としても、今年のジャパンCは例年以上に負けられない戦いとなりそうだ。
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