川田将雅ら日本トップも油断は禁物!? R.ムーア、D.レーン不在も安心できないワケ

先週のチャンピオンズC(G1)こそ敗れたものの、ここまでエリザベス女王杯(G1)をC.デムーロ騎手、マイルCS(G1)をD.レーン騎手、ジャパンC(G1)をR.ムーア騎手が勝利するなど、秋G1で外国人ジョッキーが猛威をふるっている。
勿論、世界的な名手たちはG1だけでなく、平場のレースでも勝利を量産。川田将雅騎手をはじめとする日本のトップジョッキーたちでさえ、外国人ジョッキーに騎乗馬が流れるケースも珍しくない。短期免許で彼らが来日している間は、有力馬を抱えているトップクラスの騎手ほど“被害”に遭いやすいだろう。
ただ、今週末は香港国際競走が開催されるため、そちらに参戦するレーン騎手やムーア騎手は不在となる。また前者は11日、後者は9日に短期免許期間が終了するため、香港遠征後に日本へ戻ってくる予定もなさそうだ。
それに加え、C.デムーロ騎手も来週の朝日杯フューチュリティS(G1)週まで騎乗停止とあって、密かに胸を撫で下ろした騎手もいたのではないか。
新たな刺客が日本での騎乗を予定…
しかし、天敵ともいえる外国人ジョッキーたちがこぞって不在だからといって安心するにはまだ早い。というのも、今週末の10日から新たな刺客としてD.イーガン騎手が日本での騎乗を予定しているからである。
イーガン騎手は、現在来日中のT.マーカンド騎手やH.ドイル騎手らと共に、英国を拠点に活躍する若手のホープ。今夏には、札幌競馬場で行われた「2022ワールドオールスタージョッキーズ(WASJ)」に参加したこともあって、その名を覚えているファンも多いのではないだろうか。
父は現役騎手として活躍中のJ.イーガン騎手で、祖父と母は障害競走の調教師という競馬一家の家系。日本のワールドスーパージョッキーズシリーズ(2013年)で優勝したR.ヒューズ騎手(現調教師)を叔父に持つ、日本にも縁ある競馬ファミリーの出身だ。3年前の秋には、凱旋門賞(G1)出走のため、英国で調整中だったフィエールマンの調教に跨った経験もある。
弱冠23歳とはいえ世界的な実績も十分で、昨年3月のドバイシーマクラシック(G1)では日本のクロノジェネシス(2着)やラヴズオンリーユー(3着)を退け、ミシュリフを勝利に導いている。
その後も、同年の英インターナショナルS(G1)を同じくミシュリフで制し、今年9月には英セントレジャー(G1)をエルダーエルダロフで勝利するなど、英国の若手有望株として確かな存在感を示した腕利きだ。
そんなイーガン騎手が今週末には早速、中日新聞杯(G3)でダービー馬ワグネリアンの弟カントルに騎乗予定。翌日の阪神JF(G1)では、デビューから2連勝を飾りファンタジーS(G3)で1番人気に支持された素質馬アロマデローサを任されるなど、来日早々から重賞に参戦予定となっている。
今回の来日で結果を残すようなら近い将来、再来日することもあるだろう。ゆくゆくは英国の若きホープが、日本騎手の前に立ちはだかるかもしれない。
PICK UP
Ranking
5:30更新
交通事故で乗り合わせたすべての馬が死亡……度重なる危機を奇跡的に乗り越え、最後は年度代表馬に。人知を超えた「奇跡の馬」サンデーサイレンス【前編】
競馬版『無限の住人』!? 米最高峰の舞台に立った「独眼竜」馬に熱視線も、意外と多い「隻眼の強豪」
有馬記念(G1)武豊「ウイニングラン」も残酷な結末! スペシャルウィーク、グラスワンダーが激突した1999年…… 最強世代の意地を懸けたラストバトル- 武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 「面白いこと教えてやるよ」横山典弘、打倒ソールオリエンスに手応えアリアリ!? 馬券に絡んだのはすべて内枠。「父兄参観」と揶揄された2年前とは一変
- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- 母の全兄は「G1優勝」の現役種牡馬! 新進気鋭のオーナーがJRA新馬戦初V
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- JRA池添謙一「2度結婚」「DV不倫」よりも紆余曲折の騎手人生。オルフェーヴル三冠→外国人で凱旋門賞、勝負強さは当代随一だが……
















