
鮫島克駿「痛恨の敗戦」に大先輩・岩田康誠をチクリ!? キタサンブラック産駒の秘密兵器がクラシック黄色信号…

4日、中京競馬場で行われたエルフィンS(L)は、6番人気のユリーシャ(牝3歳、栗東・中村直也厩舎)が勝利。叔父にセントライト記念(G2)を勝ったユールシンギングがいる血統馬が桜花賞(G1)へ大きく前進した。
「スタートが速く、リズム良くハナに立つことができました。単騎で行けたのも良かったですね」
鞍上の松山弘平騎手にしても“してやったり”のレースだったに違いない。
前走は1勝クラスで5着に敗れており、この日も11頭立ての6番人気。だが、伏兵だからこその“ノーマーク”だった。2馬身半差という思わぬ完勝劇は「(後ろを)待って待ってというよりも、この馬のリズムで長く脚を使わせることができた」という鞍上の作戦が見事にハマった格好だ。

その一方、痛恨の出し抜けを食らったのが、2着コナコースト(牝3歳、栗東・清水久詞厩舎)に騎乗していた鮫島克駿騎手だ。
「もう少し(勝ち馬を)追いかけなければいけなかったですね……」
レース後、そう嘆いたのも後の祭りか。好位からレースを運んだコナコーストだったが、最後の直線で馬群から抜け出したものの勝ち馬は遥か前方……。上がり3ハロン33.6秒の末脚で2馬身半差まで追い上げるのが精一杯だった。
「痛恨の敗戦」に大先輩・岩田康誠騎手をチクリ!?
「昨年8月以来のレースに加えて、マイナス10キロという馬体重。デビュー勝ちも着差はクビ差と決して目立った存在ではなかったですが、それでも4番人気に推されていたように知る人ぞ知る素質馬。実は、戦前にはコナコーストの陣営から『ここは負けられない』という声もあったほどです。
鮫島駿騎手もデビュー勝ちした際には『能力があるのはわかっていたので、勝ち方にこだわった』と惚れ込んでいる様子でしたし『ハナや2番手からでもレースできたが、あえてポケットに入れた』『瞬発力が高いからこそできる競馬』『これから先の期待が大きい馬』と珍しく饒舌でした。
それだけにレース後には、今回の敗戦がよほど悔しかったのか『2番手なら自分から(ユリーシャを)捕まえに行くんですが、3番手(集団)でしたから……』と思わず道中2番手だったマルクパージュの岩田康誠騎手をチクリ……。ただ、岩田康騎手の方も折り合いに苦労していて、それどころじゃなかったといった感じでした。
鮫島駿騎手には函館2歳S(G3)を勝ったブトンドールというお手馬がいますが、おそらく、今年はコナコーストと牝馬クラシックに挑むつもりだと思います。それだけに痛恨の敗戦になってしまいましたね」(競馬記者)
過去の勝ち馬にウオッカやデアリングタクトが名を連ねるなど出世レースとして知られるエルフィンSだが、重賞ではないだけに2着では収得賞金が加算されない。1勝馬のコナコーストが桜花賞へ挑むためには、どこかで賞金を加算する必要がありそうだ。
「競馬自体は上手でしたが……」
レース後、鮫島駿騎手がそう悔しがった通り、この時期の3歳馬はレースを学習しながらも、賞金を加算しなければならない。そんな背景もあって、毎年のように素質馬が思わぬ落とし穴にハマってしまうこの時期だが、陣営期待のキタサンブラック産駒は春の大舞台にたどり着けるだろうか。
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