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「嫌な記憶が残っているのか」川田将雅が指摘した中山のトラウマ。ダノンザキッドが父と同じ道を歩むために必要なこと

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ダノンザキッド 撮影:Ruriko.I

 26日、中山競馬場では名物重賞・中山記念(G2)が行われる。

 春の国内G1戦線だけでなく、ドバイや香港といった海外の大舞台にもつながる大注目の一戦。今年も現役トップクラスの精鋭たちが集った。

 そんな中、昨年12月の香港カップ(G1)で2着に食い込む健闘を見せ、ここを2023年の始動戦に選んだのがダノンザキッド(牡5歳、栗東・安田隆行厩舎)だ。

 2020年にはデビューから3連勝でホープフルS(G1)を制し、JRA賞・最優秀2歳牡馬にも選出されたダノンザキッド。ところが3歳春は弥生賞(G2)で3着に敗れ、皐月賞(G1)も1番人気に推されながら15着と大敗。日本ダービー(G1)は直前に骨折が判明したため出走すらできずに終わった。

 秋に復帰すると、マイルCS(G1)で古馬の強豪を相手に3着に入る健闘を見せたものの、さらなる飛躍が期待された明け4歳は中山記念で7着、安田記念(G1)も6着と敗戦。なかなか復活を印象付けることができず。

 それでも夏以降は徐々に状態を上げ、関屋記念(G3)から4戦連続で馬券内に。マイルCSでは昨年よりひとつ上の2着に食い込み、暮れの香港でも世界の強豪を相手に2着。安田隆師も「すごく力を付けているなと思いました」と、その成長ぶりに舌を巻いている。

 2歳王者の完全復活に期待がかかる2023年。始動戦は昨年と同じ中山記念。リベンジをかけた一戦の向こうには、予備登録があるドバイターフ(G1)という新たな大舞台も見据えている。

 まずは2年2カ月ぶりとなる復活星を挙げ、堂々と世界に羽ばたいていきたいところ。そこでチェックしておかなければならないのが、ちょうど1年前に川田将雅騎手から飛び出した気になるコメントだ。

川田将雅騎手が指摘した中山のトラウマ

「返し馬では抜群に具合が良く感じたのですが、中山に嫌な記憶が残っているのか全く走る気になってくれませんでした。また考えなければならないですね」(中山記念のレース後コメント)

 中山競馬場といえば、ダノンザキッドにとってはホープフルS勝ちのある想い出のコースのはず。しかし、その後は弥生賞で3着、皐月賞では15着と大敗。昨年の中山記念も含めると、通算成績は1勝3敗となっている。

 そこでさらに過去のコメントを振り返ってみると、弥生賞の3着時には「良い前哨戦だったと思う」「次につながる競馬になりました」と、敗れはしたものの騎手も調教師も悲観する様子はまるでなし。

 ところが皐月賞でまさかの大敗を喫すると、川田騎手は「返し馬の雰囲気は抜群でしたし、自信をもって競馬に向かえました。ただ、今日は能力を出せずに終わってしまいました」と敗因を掴みかねるコメントを残している。

 それから10カ月後、中山記念で鞍上が感じ取ったのが「中山の嫌な記憶」。G1勝利のあるコースでありながら、目には見えない傷を抱えているのか。今回は試金石の一戦となりそうだ。

 気がかりではあるものの、管理する安田隆師は『サンケイスポーツ』の取材に対し、「あの頃より状態は数段良くなっている」と現状には自信をのぞかせている。競走馬として充実期にある今なら乗り越えてくれるのではないかと期待を寄せた。

 思えば、ダノンザキッドの父・ジャスタウェイも4歳の夏から秋にかけてその才能を開花させ、2013年に天皇賞・秋(G1)を制覇。その翌年は中山記念を勝った後、初の海外挑戦でドバイデューティーフリー(G1・現ドバイターフ)を制している。

 一時はトンネルに迷い込んだものの、父と同じような成長曲線を描いて上昇してきたダノンザキッド。本格化の気配が漂う今、父と同じ道を辿って海外G1のタイトルを手にすることができるか。まずはその第一歩として、中山のトラウマを払拭したい。

GJ 編集部

GJ 編集部

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