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東西の名伯楽“後継者”2人に明暗くっきり!? 「角居イズム」後継者が驚異的勝率、その陰で「藤沢イズム」継承のアノ厩舎は評価急落?

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 3月に入り、JRAではこれから本格的な春のG1シーズンに突入する。

 調教師リーディングに目をやると、12勝で単独トップに立っているのが美浦・奥村武厩舎。自己ベストの27勝を挙げた昨年を大きく上回るペースで勝ち鞍を量産中だ。

 奥村武厩舎は勝率も28.6%のハイアベレージをマーク。20%を超えている3厩舎のうちの1つでもある。

「角居イズム」後継者が驚異的勝率

 しかし、勝率部門でトップに立っているのは実は別の厩舎。それが開業3年目の栗東・辻野泰之厩舎だ。障害レースも含めた今年の成績は34戦10勝で、勝率は29.4%にも上る。

 辻野師は、長らく関西の名門・角居勝彦厩舎で調教助手を務めていたが、2021年に“師匠”が勇退したタイミングで厩舎を開業。1年目に15勝をマークすると、2年目の昨年にはほぼ倍増となる29勝と大きく勝ち鞍を伸ばしていた。

 開業から丸2年がたち、すでにロータスランド、カラテ、ミクソロジーという3頭の重賞ウイナーも誕生。今年は勝率30%に迫るロケットスタートを決めて、リーディングでも4位につけている。

「辻野厩舎はデビュー前の2歳馬も含めて50頭ほどの現役馬を管理しています。80頭以上を抱える矢作芳人厩舎などに比べると少なく感じますが、栗東ではごく平均的な頭数。にもかかわらず、出走回数は34回と少ないのが特徴です」(競馬誌ライター)

「藤沢イズム」継承のアノ厩舎は評価急落?

 ライターの言うように出走回数の少なさは際立つが、辻野厩舎よりもさらに出走回数が少ない厩舎もある。それが美浦の蛯名正義厩舎だ。

 こちらは昨年引退した関東の名門・藤沢和雄厩舎の“後継”で、藤沢師が引退するタイミングで厩舎を開業。昨年はルーキートレーナーとして、11勝をマークし、全国リーディング139位という成績を残していた。

 更なる飛躍を誓った2年目の今年は、これまで3勝でリーディング101位にとどまっている。大きく成績を伸ばしたとはいえない状況だ。

 蛯名正厩舎の勝ち鞍が伸びていない要因の1つが、28回という少ない出走回数だろう。これは先週末にデビューした1年目の厩舎を除けば東西で最も少ない数字である。

「実は昨年も出走回数は東西で唯一100回を割り込んでいました(99回)。管理する馬の数がまだ少なかった影響も大きいと思いますが、『馬優先主義』を提唱した藤沢イズムを継承したこともあると思います。

今年は勝率自体(10.7%)は全国38位なので、決して悪くはありません。しかし、名門厩舎から多くの管理馬を引き継いだことを考えれば、物足りなさを感じるのも事実です。特に今年は不可解にも見える“采配”もありました」(同)

 ライターが語る蛯名正師の不可解采配、それはテイエムサウスダンの乗り替わりのことである。

 もともとテイエムサウスダンは栗東・飯田雄三厩舎の管理馬だったが、オーナーサイドの要望で昨夏に蛯名正厩舎へ転厩。初戦の東京盃(G2)では2着に好走したものの、その後のJBCスプリント(G1)で7着に敗れると、蛯名正師は乗り替わりを決意した。

 蛯名正師は飯田雄厩舎時代からテイエムサウスダンと名コンビだった岩田康誠騎手を降ろし、新たにC.ルメール騎手に手綱を託したのだ。しかし、新コンビで臨んだ根岸S(G3)で14着に敗れると、巻き返しを期したフェブラリーS(G1)でも14着に大敗。結果的に成功したとは言い難い状況である。

 とはいえ、まだ調教師として丸1年が経ったばかり。1年目に蒔いた種がようやく芽吹き始めたところだろう。春の訪れとともに、その芽を着実に膨らませることができるのか。蛯名正師の本領発揮に期待したい。

GJ 編集部

GJ 編集部

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