
【阪神大賞典(G2)展望】ゴールドシップ以来「3連覇」狙うディープボンド出陣! 菊花賞・有馬記念「連続2着」ボルドグフーシュが川田将雅と新コンビ

19日、阪神競馬場では春の名物長距離重賞、阪神大賞典(G2)が行われる。今年は特別登録発表前の段階でフルゲート18頭前後のエントリーが想定されている。グレード制が導入された1984年以降、一度もフルゲートに達したことがないレースだが、果たして最終的に何頭がゲートインするかにも注目だ。
多頭数が濃厚な今年はG1勝ち馬こそいないが、G1・2着の経験がある馬が3頭出走を予定している。そのうちの1頭がボルドグフーシュ(牡4歳、栗東・宮本博厩舎)である。
主な勝ち鞍は4走前の一宮特別(2勝クラス)だが、神戸新聞杯(G2)3着で権利を獲得して臨んだ菊花賞(G1)でアスクビクターモアとハナ差の2着。さらに有馬記念(G1)でも2着に食い込むなど、その実力はG1級といえるだろう。
スタートが甘く、出遅れ癖があるものの終いの脚は確実で、キャリア10戦中8戦で上がり最速の末脚を繰り出している。前走の有馬記念でも案の定スタートで後手を踏み、3角では最後方の位置取り。勝負所で鞍上の福永祐一騎手が捲り気味に押し上げ、4角では先んじて抜け出したイクイノックスに並びかける勢いだったが、直線では逆に差を広げられた。
それでも3着のジェラルディーナには1馬身半差をつけており、改めて充実ぶりが光る一戦となった。
昨夏以降は鞍上をなかなか固定できず、今回は川田将雅騎手との初コンビ。今年もリーディング争いを引っ張り、複勝率70%超え(11日現在)、重賞もすでに3勝している名手だが、実は長距離レースは苦手とするカテゴリーの一つ。
3000m以上の重賞レースでは通算41戦1勝という成績が残っていて、唯一勝利した2010年菊花賞(ビッグウィーク)以降は、1番人気が5回ある中で30連敗を喫している。
阪神大賞典も通算「0-1-2-6」と、馬券には絡むが勝ち切れていない。今年こそG1で2着続きのボルドグフーシュに重賞ウイナーの称号を与えるとともに、自身の“長距離重賞苦手説”を払拭したい。

ディープボンド(牡6歳、栗東・大久保龍志厩舎)もG1未勝利ながら、G1・2着が3度もあるシルバーコレクターだ。
過去2年の天皇賞・春(G1)に加えて、21年有馬記念ではエフフォーリアに食い下がっての3/4馬身差惜敗も味わっている。
ボルドグフーシュとの最大の違いは、すでに国内外の重賞を4勝している点だろう。京都新聞杯(G2)とフォワ賞(G2)に加えて、阪神大賞典を2連覇中。つまり、今年は13~15年ゴールドシップ以来、レース史上2頭目の3連覇を目指すことになる。
重馬場で行われた2年前はタフな展開の中、ユーキャンスマイルに5馬身差をつけて完勝。そして昨年は単勝1.2倍の1番人気に支持され、着差(3/4馬身)以上の好内容で勝利した。ただし、2年連続で本番・天皇賞・春では1番人気を裏切って2着に敗れている。
昨年は宝塚記念(G1)でも4着に善戦したが、秋は凱旋門賞(G1)で18着に惨敗すると、帰国初戦の有馬記念でも8着に敗れ、成績は下降線を辿っている。宝塚記念以来、3走ぶりにコンビを組む和田竜二騎手を背に阪神3000mの条件では無様な姿は見せられない。
PICK UP
Ranking
5:30更新武豊「1着に飢えて」JRAから戒告…福永祐一「持論」自ら実証の“勝ち逃げ”引退も、大先輩が痛恨の被害
新馬8馬身差「大楽勝」の大器がクラシック黄信号…2週連続「謝罪」の鞍上は踏んだり蹴ったり
キタサンブラックを倒した「最強2勝馬」逝く 今村聖奈「戦意喪失」悟った最下位惨敗!川田将雅「単勝1.1倍」10連勝ストップの“事故”【週末GJ人気記事ぶった斬り!】
- ひっそりと「JRA重賞69連敗」…“3連覇”だけじゃないディープボンドの負けられない理由
- 【日経賞(G2)展望】「復権」タイトルホルダーVS「真価」アスクビクターモア! 新旧菊花賞馬が初対決!
- 【高松宮記念(G1)展望】ナムラクレアVSメイケイエールも「G1全敗」の不安…4連勝中の新星アグリ、G1ウイナー3頭にも勝機十分
- 【毎日杯(G3)展望】ドバイ遠征で不在C.ルメールから「乗り替わり」キングズレインVSノッキングポイント! 新コンビを組むのは誰?
- 【スプリングS(G2)予想】横山武史「ベタ惚れ」の大器ベラジオオペラが皐月賞切符を掴む!? “フラれた”相棒セブンマジシャンの逆襲に期待
- 岩田康誠「大絶賛」の超新星が4連勝! 大変身の裏にT.マーカンドの“金言”も、かつての主戦は「昨年、今年0勝」の184連敗…
- 高松宮記念(G1)ナランフレグ「連覇」に立ちはだかる歴史。過去の連覇はあの馬だけ