
【CBC賞(G3)展望】1、2着が高松宮記念でワンツー「3着馬」マッドクールが堂々の登場! 飛躍の秋へ賞金加算は必須
7月2日、中京競馬場では夏の名物スプリント重賞、CBC賞(G3)が行われる。
現在、JRAの短距離路線は主役不在の状況が続いている。過去1年以内のJRAスプリントG1を勝ったファストフォースとジャンダルムはすでに引退。昨年の高松宮記念(G1)を制したナランフレグもすでに7歳を迎えており、新たなスター候補の誕生が待たれる状況だ。
混迷極めるスプリント界において、今後の主役の座に就く可能性を秘めているのがマッドクール(牡4歳、栗東・池添学厩舎)だろう。
同馬が初勝利を挙げたのは13か月前。昨年5月の中京・芝1400mで行われた未勝利戦をデビュー3戦目で勝利すると、その後は1200mに距離を短縮したことも奏功し、同年12月にオープン入りを果たしている。
重賞初挑戦となった2走前のシルクロードS(G3)は、ナムラクレアやトウシンマカオを抑えての1番人気。ところが久々に逃げの手を打つと、後続のライバル勢から格好の目標にされる厳しい展開となった。
直線に入ってしぶとく逃げ粘ってはいたが、最後は実績上位のナムラクレアとファストフォースに交わされて3着。ただし、両馬とは僅か0秒1差で、その2頭が次走の高松宮記念でワンツーを決めたため、マッドクールの評価も自ずと高まった。
マッドクールがさらなる進化を見せたのは前走の春雷S(L)だ。テン乗りD.レーン騎手を背に道中は2番手を追走。前半3ハロンが33秒6のやや速い流れ、かつ差し馬が有利な馬場を早め先頭で堂々と押し切っての完勝劇を収めた。
このレースで2着に破ったのがキミワクイーン。同馬が先日の函館スプリントS(G3)を勝利したことで、マッドクールの評価もジワリと上昇したのは言うまでもない。
秋の大目標に見据えるスプリンターズS(G1)に出走するためにも、ここでの賞金加算は絶対。満を持して走り慣れた中京で重賞初Vを狙う。
マッドクールがもくろむ世代交代にストップをかけるとすれば8歳の古豪トゥラヴェスーラ(牡8歳、栗東・高橋康之厩舎)か。
なんといっても中京芝1200mは、この馬にとってベストの条件。過去3年の高松宮記念で4着、4着、3着とすべてで上位争いを演じているのが、その証拠だ。
特に13番人気で臨んだ今年は外伸び馬場の中、終始内を立ち回り馬券圏内に食い込んでみせた。意外にも重賞勝利はないが、リステッド競走とオープンクラスを1勝ずつしているほか、21年の京王杯スプリングC(G2)と22年阪急杯(G3)では2着に入っている。
前走の京王杯SCは12着に敗れはしたが、3着以下が「クビ差」でズラッと並ぶ大激戦。勝ち馬と0秒6差なら着順ほど負けていない。
今回手綱を託されるのは、4年9か月ぶり2度目のコンビ結成となる藤岡康太騎手。1度目は3番人気に推された18年のオパールS(当時OP)で騎乗したが、出遅れて11着に敗れているだけに、前回の汚名を返上しておきたいところだろう。
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