
「重賞勝ち6頭」でローシャムパークもハイレベル証明! C.ルメール「これからどんどんよくなる」元JRA安藤勝己氏「ここらのレースで止まる器やない」
16日の函館記念(G3)は、最後の直線を力強く抜け出したローシャムパーク(牡4、美浦・田中博康厩舎)が、2着ルビーカサブランカに2馬身の差をつけて快勝。1番人気に応えるとともに嬉しい重賞初制覇も決めた。
「3~4角からいい脚を使ってくれました。こういう馬場でいい反応でしたし、早めに抜け出して完勝でしたね」
手綱を任されたC.ルメール騎手もパートナーの強さに上々の手応えを掴んだ様子。過去の函館記念の歴史でも、前走が条件クラスだった馬の勝利は、500万下(当時・現1勝クラス)から飛び級で制した1999年ジョービッグバン以来、24年ぶりの快挙となった。
また、本馬の潜在能力を絶賛したのは、ルメール騎手だけではなく元JRA騎手の安藤勝己氏も同じだ。
安藤氏は函館記念について「こすく立ち回ったルビーカサブランカとブローザホーンをよそに大味な競馬しての圧勝やからね」と高く評価し、「フットワークから馬場も合う感じやなかったし、折り合いにもまだ課題を残しとる。夏場のここらのレースで止まる器やないで、この先が楽しみ」と今後の伸びしろにも触れている。
騎手として多くのG1馬の背中を知る2人の言葉だけに、ローシャムパークの将来性は相当にあると考えてよさそうだ。
「アンカツさんが指摘したように、ルビーカサブランカやブローザホーンは、うまく立ち回って弱者が強者を負かしに行く競馬でした。これに対しローシャムパークの道中は中団につけて勝負どころで外を回す王道の乗り方。2着馬に2馬身という決定的な差をつけたことは評価できます。
一番巧い騎手が横綱相撲で押し切った訳ですから、この勝利で格の違いが明確に出た格好です。当たり前のように勝ちながらも、ルメール騎手のレース運びや進路の選び方も無駄のない好騎乗だったように思います」(競馬記者)
「重賞勝ち6頭」でローシャムパークもハイレベル証明!
その一方で戦前から話題となっていたのが、昨秋のセントライト記念(G2)に出走していた馬のその後の活躍である。
このレースで優勝したガイアフォースを筆頭に2着アスクビクターモア、4着セイウンハーデス、5着ラーグルフ、7着オニャンコポンが重賞勝ち実績のあった馬。掲示板に載った5頭の中でローシャムパークだけが重賞を勝っていなかったのだが、函館記念を制したことで5頭すべてが重賞勝ちとなった。近年のセントライト記念で最も多くの馬が活躍したといっていいはずだ。
戸崎圭太騎手とのコンビでスピカS(3勝クラス)を5着に敗れたのは、正直不可解にも思える函館記念の圧勝劇。この敗戦でローシャムパークの能力を疑問視していたファンにとっては、結果的に見誤ってしまったということだろう。
次走の発表はまだないが、安藤氏やルメール騎手の見立てが正しければ、G2やG1で通用するスケールの持ち主かもしれない。
PICK UP
Ranking
17:30更新横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
- 「正直なところ辟易としています」武豊が巻き込まれた29年前のアイドルホース狂騒曲…レース前に明かしていた「コンビ結成」の裏話
- 【NHKマイルC(G1)予想】ジャンタルマンタルは皐月賞の反動があるとみて消し! 出走唯一の連勝馬に着目
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 横山典弘「27年ぶり」ドバイ決戦へ。「自分の命と引き換えに僕を守ってくれた」盟友ホクトベガの死で止まった時間…今度こそ無事完走を
関連記事
作曲者も“謝罪”した「プペペポピー」、函館記念(G3)生ファンファーレに称賛の嵐…平穏決着は必然だった!?
安藤勝己、武幸四郎とつないだバトン。函館に愛された名優・エリモハリアーが史上3頭目の同一重賞3連覇【競馬クロニクル 第16回】
【函館記念(G3)予想】ローシャムパークは余裕の切り! 荒れるレースに相応しい「特大穴馬」を指名
函館記念(G3)は上位人気バッサリで勝負!やっぱり白いのが好き…万馬券を当てて北海道に行きたい!【UMAJOモモのオイシイ競馬】
函館記念(G3)C.ルメール「裏切り続き」でもローシャムパークは問題なし!? ドウデュースの朝日杯FSに続けるか…メンバーレベルの高さを証明した注目のレースとは