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武豊「連覇失敗」でもWASJで抜群の存在感! 豪州の名手と一騎打ちムードから一転、岩田望来「4戦全敗」でも逆転Vに残った後味の悪さ

武豊「連覇失敗」でもWASJで抜群の存在感! 豪州の名手と一騎打ちムードから一転、岩田望来「4戦全敗」でも逆転Vに残った後味の悪さの画像1
岩田望来騎手 撮影:Ruriko.I

 今年の札幌で札幌記念(G2)に並ぶ注目を集めた「2023ワールドオールスタージョッキーズ(WASJ)」が26日と27日の2日間に渡って開催された。

 世界各国から集まった名手たちによる大激戦を制したのは、4戦全敗ながら大逆転Vを決めた岩田望来騎手。このシリーズは2005年に岩田康誠騎手も優勝しており、史上初の父子制覇ともなった。

 ただ、今年のWASJは第1戦をR.キング騎手(豪)、第2戦を武豊騎手(JRA)、第3戦をM.ヴェロン騎手(仏)、第4戦をA.バデル騎手(香)が勝利したように、岩田望騎手は未勝利。初日土曜に50ポイントを獲得したキング騎手が1位、昨年からの連覇を目論む武豊騎手が31ポイントの2位で追い掛ける展開だった。

 後半戦に入った日曜の第3戦は、3着に入った武豊騎手が15ポイントを上乗せして46ポイント。54ポイントのキング騎手との差を詰め、このまま両者の一騎打ちムードが濃厚かと思われた。

 しかし、その2人との差を徐々に詰めていたのが岩田望騎手だ。キング騎手や武豊騎手が華々しい活躍を見せる裏で、第1戦(3着15ポイント)、第2戦(7着6ポイント)、第3戦(2着20ポイント)を積み重ねて41ポイントを獲得していた。

 そして第4戦では、14番人気の大穴ウインルーアで3着に粘り込んで15ポイントを手に入れ、55ポイントのキング騎手と54ポイントの武豊騎手を差し切り。レースに例えれば直線一気のハナ差勝ちといったところか。

 どちらかというと目立たなかった岩田望騎手だけに、優勝という意外な結果に驚いたファンも少なくなかっただろう。

「着順によって大きな差のつくWASJですから、4戦のどこかで1勝しておくのが勝利への最短の道です。ともに1勝を挙げたキング騎手と武豊騎手が、大いに盛り上げてくれたことは間違いありません。

とはいえ、岩田望騎手も勝利こそなかったですが、苦戦必至と見られていた最後のウインルーアは見事な騎乗でしたね。最低着順のレースでもしっかり6ポイントを獲得。キング騎手は第4戦で1ポイント、武豊騎手は第1戦で1ポイントだったことが、最後の最後で響いてしまいました」(競馬記者)

「4戦全敗」でも逆転Vに残った後味の悪さ

 岩田望騎手の騎乗内容が素晴らしかったことは間違いない一方で、少なからず後味の悪さを残したのも事実だ。

 なぜなら大一番の第4戦でキング騎手の騎乗したアトミカが、競走中に疾病(左第1指関節脱臼)を発症したため、最後の直線コースで競走中止。残念ながら予後不良となるアクシデントが発生してしまった。

 このため、キング騎手はほぼ不戦敗のような格好で1ポイントの獲得に終わった。もし無事に走れていたなら、さらなる加点を見込めていたかもしれない。

 終わってみれば1位の岩田望騎手が56ポイント、2位のキング騎手が55ポイント、3位の武豊騎手が54ポイントという大接戦。息詰まる熱戦が繰り広げられたWASJだっただけに、不幸な事故が結末に少なからず影響を及ぼしていたとしたら非常に残念である。

高城陽

高城陽

大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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