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2016.08.19 07:05
あの日を境に停滞した武豊騎手の『日記』。武邦彦さんの「生前の言葉」として最後に綴られた内容が猛烈に切ない
文=浅井宗次郎
『出張したら、そのまま行きっぱなしさ』。これは武豊騎手の言葉ではなく、幼い頃に武豊騎手が聞いた武邦彦さんの言葉だ。日記によると、武豊騎手が8月6日に小倉、7日に新潟で騎乗することに関して、武邦彦さんが騎手として活躍されていた頃は、まだ交通機関が発達しておらず、滋賀県の栗東から福岡県の小倉まで8時間以上かかったらしい。
それで武邦彦さんが「出張したら、そのまま行きっぱなしさ」と武豊騎手に話したのだ。なんとも武邦彦さんらしい、ぶっきらぼうな言葉である。
思い返せば、武豊騎手が父親のことを日記の題材にすることは本当に珍しいことだ。おそらく日記が書かれた3日の時点で、武邦彦さんの容態はかなり悪かったのではないか。実際に武豊騎手も告別式で「1カ月ほど前から覚悟はしていた」と語っていたように、もしかしたら武豊騎手もある覚悟を持って、父との思い出話を打ち明けてくれたのかもしれない。
そう思って、改めて8月3日の更新で止まっている武豊騎手の『公式サイト』の日記を改めて見ると、何とも言えない切なさが込み上げてくる。
無論、日記を更新してほしいなどといえる状況ではないが、まずは武豊騎手にとって選考委員会選出での出場が決まっているワールドオールスタージョッキーズを含めた27日、28日の競馬で、元気な姿を見せてほしい。
そして、気が向いた時にどんな話題でも構わないので、これまでのように日記を通じて競馬界やファンへ明るい話題を提供してくれればと切に願うばかりだ。
(文=浅井宗次郎)
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