
JRAの重要事! 夏の風物詩セレクトセールとサマーセール。生産界の代理戦争と取引馬の成績
ちなみに最低落札価格は90万円で、最高価格は2700万円と幅広い。これは賞金の低い地方競馬の馬主でも買いやすいといえる。実際にセレクトセールが高すぎて買えなかった馬主が、このサマーセールで何頭か落札できたという話も聞く。なお4日間の上場頭数1197頭に対し落札は859頭、落札率は71.8%とこちらも昨年を上回っている。
主な落札馬を見てみると、菊花賞馬ソングオブウインドの半妹メモリアルサマー2018(父ノヴェリスト)が500万円(税抜)。高松宮記念馬セイウンコウセイの半妹オブザーヴァント2018(父リアルインパクト)が1600万円とG1馬の妹は意外に低評価。高額馬はルーラーシップ産駒のアドマイヤカグラの2018が2700万円、パゴ産駒ドゥオナーの2018が2400万円と高評価。
2000万円を超えた馬は12頭もいて、スズカでお馴染みの永井氏が3頭落札している。さらに全体を見ると岡田繁幸氏が7頭、ドクターコパ氏が4頭、ゴドルフィンが4頭、メイショウの松本氏は18頭、さらにJRA(日本中央競馬会)も来年のトレーニングセールのために39頭と大量に落札している。
またこのサマーセールでは、唯一国内の公立高校でサラブレッドを生産している静内農業高等学校が生産したマドリガルスコアの2018(父エスケンデレヤ)が上場され、200万円のスタートから340万円で落札されている。セレクトセールでは選ばれなかっただろうマイナーな馬だが、こういったドラマが見られるのもサマーセールならでは。オーナーはJRAでのデビューを目指すと語っており、来年の新馬戦が待ち遠しい。
セレクトセールで4億円の馬を買うのも、このサマーセールで90万円の馬を買うのも、馬主にとっては同じ先行投資だ。果たして今回落札された馬達はどんな活躍を見せてくれるのか、モーリスのような下剋上が見られるのか。多くの馬はこれから鍛えられ、来年のトレーニングセールにも顔を並べるだろう。今年取引された若駒の、来年そして再来年のデビューを注目したい。
PICK UP
Ranking
5:30更新JRA伝説レコード「1:57.8」サッカーボーイの謎に迫る。1988年から「32年間」不滅、最有力は当時の函館が「洋芝ではなかった説」だが……
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
- 有馬記念に続き東京大賞典も「記憶力」が決め手…最強フォーエバーヤングから絞りに絞った2点で勝負!
- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- 「世代最強候補」クロワデュノールは本物なのか?ホープフルSで下馬評を覆す最強刺客
- JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分