JRA秋華賞(G1)カレンブーケドール「悲願」津村明秀とともに「勝ちきれない」卒業へ
10月13日(日)に京都競馬場で開催される3歳牝馬最後の1冠となる秋華賞(G1)。
前評判では2歳女王で前哨戦のローズS(G2)も快勝したダノンファンタジー(牝3歳、栗東・中内田充正厩舎)を中心に、桜花賞(G1)、オークス(G1)ともに3着の成績を残しているクロノジェネシス(牝3歳、栗東・斉藤崇史厩舎)、春のフラワーC(G3)の圧勝劇を評価されているコントラチェック(牝3歳、美浦・藤沢和雄厩舎)あたりが人気を集めそうだ。
だが、これらの有力馬以外にも注目したい馬がいる。そのうちの1頭がカレンブーケドール(牝3歳、美浦・国枝栄厩舎)だ。
戦績は地味である。3戦目の未勝利戦で勝ち上がって、格上挑戦となったクイーンC(G3)で4着。そのあと、オークストライアルのスイートピーS(OP)で勝利してオークスへの出走権を確保して、オークスでは12番人気の低評価を覆しての2着。秋は秋華賞トライアルの紫苑S(G3)で始動し、3着に入って秋華賞への切符を獲得した。
つまり、重賞勝ちがなく唯一の大金星はオークス2着という馬。オークス、秋華賞ともにトライアルを使って優先出走権を確保している「実力はあるはずだが、芽の出ない馬」というところだ。
このカレンブーケドールがそれなりに評価されるようになったのは、鞍上が津村明秀騎手に乗り替わってからだ。
スイートピーSから乗り替わっているが、スイートピーSを勝ってオークスへ出走できたのも、オークスで2着したのも津村騎手のお手柄だ。始動戦の紫苑Sも3着に終わったものの、秋華賞への切符は確保している。
この津村騎手、決して騎乗がマズいわけではない。だが、今年は勝ちきれない印象があるのも事実。33勝挙げている一方で、2着が52回と群を抜いて多いのだ。先週の毎日王冠(G2)でも2番人気のアエロリットに騎乗して惜しくも2着に終わっている。重賞成績も今年は愛知杯(G3)で8番人気の馬を勝利させた1勝に留まっている。
そんな津村騎手だが、デビュー15年目の今年まででG1レースの騎乗経験が28回しかない。キャリアの割にはG1に乗せてもらえていない騎手で、3番人気までの馬に騎乗した経験もわずか2回しかなく、ほとんどは人気薄の馬でその通りの結果となっている。
人気馬に乗ったのは2012年の阪神JFと2017年のフェブラリーSで、前者は2番人気の馬に騎乗して8着、後者は1番人気馬に騎乗しながらも3着に終わっている。
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