
JRAルメール「凱旋門賞に縁なし」日本移籍後は惨敗続きで落胆
12頭立てで行われた今年の凱旋門賞(仏G1)は、ヴァルトガイスト(牡5歳)が見事な差し切り勝ち。3連覇を狙ったエネイブル(牝5歳)を破り、王者に輝いた。日本からは3頭が出走したものの、C.スミヨン騎手のキセキが7着と最先着。川田将雅騎手のブラストワンピースが11着、そしてC.ルメール騎手のフィエールマンは12着と最下位に終わっている。
「ルメール騎手はフランス時代に、仏ダービー馬のBlue Canari、サンクルー大賞勝ち馬プライド、フランスオークスを勝ったサラフィナやフランス牝馬二冠のアヴニールセルタンなどで、凱旋門賞に挑戦しています。ですが、日本からディープインパクトが出走した2006年のプライドの2着が最高着順。多くの有力馬で挑戦するも勝利をあげることができませんでした。
日本に移籍を果たしてからも勝利は遠く、17年にはマカヒキで挑戦し14着、その翌年にはサトノダイヤモンドで挑んで15着。今回はフィエールマンで最下位に終わっています。今年7月に行われた『JRA札幌セミナー』でルメール騎手は、『凱旋門賞を日本の馬で勝つこと』を一番叶えたい夢としてあげ、さらに冗談交じりとはいえ『今まで勝てていないので、日本馬で勝てたら引退します』とまで明かしていました。それほどの思いを持ちながら挑んだのですが……。難しいですね」(競馬誌ライター)
敗退後、ルメール騎手は「すごく良いスタートを切れて、2番手の良いポジションを取れましたが、レースに動きが出てからは追い上げが厳しくなってしまいました」とレースを振り返り、そして「馬場がすごく重くて、フィエールマンにとっては走るのに厳しい状態」などと馬場に敗因を求めていた。
「現地馬で未勝利戦しか勝ったことのない武豊騎手のソフトライトが6着と、日本勢に先着を果たしたことからもわかるように、欧州でのレースでは現地の競馬場への『適性』が物を言うのは間違いないでしょう。
これまでルメール騎手とともに凱旋門賞に挑戦した日本馬は、いずれもディープインパクト産駒。同馬の産駒はスピードに特化する傾向が強いため、軽い良馬場に高い適性を持つものの、タフでパワーを必要とする馬場ではあまり結果を残せていません。ルメール騎手が日本馬での凱旋門賞制覇を望むのであれば、ディープインパクト産駒以外も視野に入れてもいいのかもしれませんね」(競馬誌ライター)
ルメール騎手の悲願の凱旋門賞制覇は来年以降に持ち越しとなった。日本馬が凱旋門賞を勝つ日はくるのだろうか?
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