JRA天皇賞・秋(G1)サートゥルナーリアは何故、日本ダービーで敗れたのか。「必然の出遅れ」とあれ以来の「東京」に目覚める狂気の血
23日、3歳馬による天皇賞・秋(G1)制覇に挑むサートゥルナーリア(牡3歳、栗東・角居勝彦厩舎)が最終追い切りを行い、絶好の動きを見せた。
栗東のCウッドで最終追い切りを行ったサートゥルナーリアは、ラスト11.8秒。単走ながら、最後はこの馬らしい切れを見せた。新コンビとなるC.スミヨン騎手も「落ち着いて堂々として、とても扱いやすかった」と好感触だ。
天皇賞・秋が2000mで行われるようになって、3歳で制したのは1996年のバブルガムフェローと、2002年のシンボリクリスエスの2頭だけ。しかし、角居勝彦調教師はサートゥルナーリアは「そういうステージにいる子」と力強く語っている。
ノーステッキでライバルを突き放した前走の神戸新聞杯(G2)は、まさに圧巻の内容だった。最強女王アーモンドアイ撃破、そして現役No.1の座へ、日米オークスを制した母シーザリオの“最高傑作”に、いよいよ本格化の兆しが見えてきた。
そんなサートゥルナーリアだが、決して不安点がないわけではないようだ。
「今回はアーモンドアイを筆頭に、G1馬10頭という超ハイレベルなメンバーですが、正直サートゥルナーリアが実力を発揮できれば3歳の天皇賞・秋制覇も十分にあると思います。ただ、実力を100%発揮できれば、ですが……」(競馬記者)
記者が懸念しているのは、天皇賞・秋が行われる「東京競馬場」のようだ。広いコースに長い直線、一見癖のない力通りに決まる舞台にも思えるが。
「やはり同じ東京で行われた日本ダービー(G1)の敗戦は気になりますね。あのレースはスタートで出遅れたことが主な敗因として挙げられていますが、あの出遅れは決して運が悪かったとか、偶然ではなく、はっきりとした『要因』がありました」(同)
今春の日本ダービー。もともといつもよりもテンションが高いと思われていたサートゥルナーリアだが、パドックや本馬馬場入場までは何とか持ちこたえていた。
しかし、いざレースが始まる直前になってから入れ込みが激しくなり、ゲート内では落ち着きを完全に失っていた。結果的に、それが大きな出遅れに繋がった。
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