GJ > 競馬ニュース > 今年の高松宮記念は人間ドラマ
NEW

大混戦に「色めき立つオトコたち」高松宮記念(G1)は馬でなく「人間ドラマ」に注目か!?

【この記事のキーワード】, ,
matuyamakouhei0325.jpg松山弘平騎手(Cake6より)

 大本命の香港馬エアロヴェロシティが疝痛のために回避、さらにはシルクロード(G3)を勝った本命候補ダンスディレクターまで歩様の乱れで回避と、今週になって一気にメンバーが弱体化した高松宮記念(G1)……。

 その上、昨年のスプリント王のストレイトガールも不在ともなれば、尾張の電撃戦は「群雄割拠の様相」になったと述べて間違いないだろう。

 混戦模様になったということ、つまりは「誰にでもチャンスがある」ということ。それも今週はドバイ遠征の影響でM・デムーロ騎手や武豊騎手などが不在なのだ。

 とくれば、鬼の居ぬ間になんとやら……突然訪れた1着賞金9,800万円のボーナスチャンスに「色めき立つオトコたち」がいるのも当然か。そこで今回は、今週末の高松宮記念に向け、特に力が入っているであろう騎手たちを紹介したい。

 まずは何といっても、1番人気が想定されるミッキーアイルの鞍上・松山弘平騎手だろう。2009年に新人王を獲るなど、これまで順調な成長を遂げてきた松山騎手。昨年はコーンベリーとのコンビで、ついにG1(JBCスプリント)制覇を成し遂げた。

 しかし、大きな出世が期待できるJRAのG1はまだ未勝利。昨年も70勝したものの、リーディングベスト10入りの壁に阻まれ続けている。それも今年は9勝ながら2着24回と取りこぼしが目立っているだけに、このまま「中堅」に収まるのか、それとも「一流」としてさらに飛躍するのか、今回の高松宮記念が”きっかけ”になってもおかしくはない状況だ。

 それだけに「すごいチャンス。全力を尽くす」と語った松山騎手からは、いつになく力が入っている様子が伝わってくる。主戦の浜中俊騎手の落馬負傷により巡ってきたチャンスを、阪急杯(G3)勝利という一発回答で掴んだ。さらなるビッグチャンスを掴めるかは、ここからの本人次第だろう。

“意気込み”という点では、ローレルベローチェの中井裕二騎手も負けてはいない。いや、中井騎手の場合、もはや「死活問題」と述べても過言ではないといった深刻な状況だ。

 2012年のデビュー1年目23勝、2年目37勝と順調なスタートを切った中井騎手だったが、新人騎手の斤量減の恩恵がなくなると同時に成績が下降。一昨年が11勝、昨年は8勝。そして、今年が未だ1勝と、まさに騎手として「崖っぷち」の状況にある。

 ただ、実はその貴重な1勝をプレゼントしてくれたのが相棒のローレルベローチェ。続くシルクロードS(G3)でも2着に奮闘し、中井騎手の生活という”現実”を支えるとともに、G1制覇という”夢”まで用意してくれた。

 だからこそ「騎手人生の中でのチャンス」と中井騎手が意気込むのも当然だ。もしも、本人にとって初のG1となる高松宮記念制覇となれば、生活はもちろん騎手としての立場も一変する。そして、ローレルベローチェが決して可能性のない馬ではないだけに、中井騎手にとって、まさに人生を賭けた戦いになるだろう。

大混戦に「色めき立つオトコたち」高松宮記念(G1)は馬でなく「人間ドラマ」に注目か!?のページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

11:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. C.ルメールが「過怠金」横山典弘が「騎乗停止」に賛否両論!? 覚悟の突撃と不可抗力…JRAの一貫した判断とは
  2. 【日本ダービー】「力があるね」「大したもん」田原成貴氏&安藤勝己氏も高評価!打倒ジャスティンミラノに「最大の惑星」が名乗り
  3. “リバティアイランドは怪我で回避”最強牝馬不在が意味するもの。ヴィクトリアマイルで社台グループの深すぎる内部事情!
  4. 25年ぶりのJRA最多勝記録更新も視野!? 川田将雅に匹敵する3着以内率62.2%…今「最も信頼できる騎手」森一馬が凄い!
  5. 「オーナーの逆鱗」に触れた原優介が突然のクビ宣告!? 【NHKマイルC】アスコリピチェーノ主戦を背に追い切りも【日本ダービー】武豊がキタサンブラック弟と挑む最多7勝目【週末GJ人気記事ぶった斬り!】
  6. J.モレイラ、日本ダービー「本命」はレガレイラを破った4.5億円ホース!? 皐月賞2着コスモキュランダ乗り替わり発表から、鮮やかな優駿切符ゲット!
  7. クロノジェネシス元主戦が「油断騎乗疑惑」で騎乗停止処分!ノーステッキ楽勝ムードからまさかの敗戦…「後味の悪さ」残る結果もキズナ産駒の素質馬がデビュー勝ち
  8. JRA「理由なき」単勝115.9倍の皐月賞(G1)勝利に呆然……ナリタブライアンのレコードを塗り替えたのは、約110億円分を一瞬で「紙クズ」にしたお騒がせホース
  9. テーオーロイヤル、ドゥレッツァの骨折も無関係ではない!? タイムトライアルのような京都の高速馬場…宝塚記念前の「怪時計連発」に懸念の声
  10. 「素行不良」で干された若手の更生に関西の大御所が名乗り! 福永祐一を担当した大物エージェントもバックアップ…関係者から「優遇され過ぎ」の声