
JRAマイルCS(G1)福永「代役」池添謙一インディチャンプが春秋マイル王!「絶対、勝つんだという気持ち」で代打男が8年ぶりの大仕事
17日、京都競馬場で行われたマイルCS(G1)は、3番人気のインディチャンプ(牡4歳、栗東・音無秀孝厩舎)が優勝。春の安田記念(G1)に続く、春秋マイルG1制覇で絶対王者を証明した。
「強かったです!」
マイルCS歴代最多の4勝目となった池添謙一騎手も破顔一笑だ。
17頭立ての芝1600mのレース。好スタートを決めたマイスタイルが押し出されるようにハナに立つ展開の中、池添騎手が「いいポジション」と振り返った通りインディチャンプは先行勢を見るような絶好のポジションを確保している。
「ちょうど斜め前の(1番人気)ダノンプレミアムがいたので、これを見ながら進めて……」
春の安田記念でアーモンドアイに勝った力は本物だった。最後の直線を迎え、主戦の川田将雅騎手が「プレミアムの競馬をする」と話していた通り、王道の競馬を貫いたダノンプレミアムが堂々と先頭に躍り出る。しかし、それを冷静にマークしていたのが池添騎手とインディチャンプだった。馬体を併せに行くと、手応えの違いであっという間に突き放した。
「急遽の乗り替わりだったんですけど、依頼されたからには春のチャンピンオンですし、しっかり結果を出さなきゃいけないと思っていました。『絶対、勝つんだ』という気持ちで騎乗していました」
レース後、そう池添騎手が振り返った通り、今回は主戦の福永祐一騎手が騎乗停止になったことを受け、急遽の依頼だった。そこで“一発回答”を決めるのが、池添騎手が「無類の勝負強さ」と言われる所以だ。
「テン乗りとは思えない見事な競馬でしたね。陣営が『左回りの方がスムーズ』と話していた通り、(今回の)右回りは不安がある馬。実際、最後の直線を迎えた際はなかなか手前を替えず、池添騎手も手を焼いている様子でしたが、ギアが入ってからの伸び脚は圧巻でした。
初コンビながら、馬の力を信じて乗った池添騎手の冷静さが光ったレースだと思います」(競馬記者)
これでマイルCS歴代最多の4勝目となった池添騎手だが、実は前回制覇の2011年エイシンアポロンの際も直前で田辺裕信騎手が騎乗停止になっての代役だった。あれから8年、またも“代打男”が大仕事だ。
「今日はインディチャンプが頑張ってくれました。今日、このレースを勝ったことで本当のマイルチャンピンオンだと思います。これからも頑張ってくれると思いますので、また応援してください」
急遽の代役という難しい仕事で100点満点の結果を残した池添騎手。最近は主戦を務めていたブラストワンピースを降板させられるなど、大レースから遠ざかっていたが、再び復活のきっかけを掴んだ。
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