【高松宮記念直前】常識を打ち破れ!? スピード×スピード「狂気の配合」が競馬を変える?
意外と少ない「スピードの結晶」
(個人的に残念なことに)どうやら日本の生産者は、究極のスピードよりも「スピードとスタミナのバランス」を重視して配合しているようだ。もっとも、実際に近代競馬で結果を残しているのは、ディープインパクトやキングカメハメハといった距離を問わず活躍場を送り出している種牡馬だから仕方がないのかもしれない。
例えば2008年のスプリンターズSを制したスリープレスナイトの唯一の産駒がディープインパクトとの子供であるように、G1を勝ったような繁殖牝馬の多くは超一流のオールラウンダーと配合されている。それは短距離馬でも例外ではないようだ。
また1996年の最優秀短距離馬フラワーパークに、自身も3000mの菊花賞(G1)を勝ち、数多くの名ステイヤーを送り出しているダンスインザダークを配合(なんてもったいない!)するなど、スピードにスタミナを注入しバランスを考えた配合も目立っていた。
そんな中、「スピード配合」としてまず目を引いたのが1992年の最優秀スプリンターに選出されたニシノフラワー。この牝馬に、国内だけでなく海外G1まで制して1998年に短距離馬として初の年度代表馬となったタイキシャトルが配合された産駒が、ニシノハーロックだ。
ニシノフラワーの第一子が、若駒Sを勝って皐月賞に駒を進めた素質馬だっただけに、この1990年代を代表するようなスピード配合には大いに期待した。しかし、ニシノハーロックはダートの短距離で2勝を挙げただけという残念な結果。地方に転厩した後も元気に走り続け、111戦ものキャリアを積んだ功労馬だった。
次に注目したのが、先述した1996年の最優秀短距離馬フラワーパークに、高松宮記念(G1)を連覇し2010年の最優秀短距離馬になったキンサシャノキセキが配合されたレッドミモザ。
それも今年の2月にデビューとあって期待したが、芝1600mの新馬戦で惨敗……。
ただ、応援していたファンからは「スプリントに行った方が」「この両親で1600mは長い」「新潟1000mが待ってる」という声も聞かれ、短距離での変わり身を期待したいところだ。
「スピード×スピード=究極のスピード」の図式が通用しないと決めつけるのは早計
他にも近年を代表するような名スプリンター同士の配合で、両親に迫るような活躍をした馬は残念ながら見当たらなかった。
しかし、先述したようにサンプル数自体が少ないこともあり、「スピード×スピード=究極のスピード」という図式が通用しないと決めつけるのは早計だろう。
冒頭にも書いた通り、馬に人が乗って”速さ”を競う競馬で『究極のスピード』を追い求めるロマンに惹かれる筆者としては、カレンチャンとロードカナロアの子供がこれまでの”常識”を打ち破ってくれることを切に願っている。
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