歓喜と絶望の交錯――「ドバイワールドカップデイ」観戦で見えた「日本の力」と「世界の頂」
ドバイWCのレジェンド・ドバイミレニアム像(撮影:F.S)今回のドバイ遠征の日本にとっての”真打ち”であるドゥラメンテが出走したドバイシーマクラシック(G1)は、「トラブル」から始まった。
ドゥラメンテは馬場入場後に右前落鉄が判明。蹄鉄はいわば野球の「スパイク」のようなもの。結局打ち直しは行われず同馬は”素足”で出走することとなってしまった。
まずまずのスタートを切ったドゥラメンテは6、7番手でレースを進め、昨年のキングジョージ6世&クイーンエリザベスSの勝ち馬で、同馬と世界レーティング1位タイで並ぶポストポンドを見るような形。直線手前から徐々に進出するポストポンドにドゥラメンテはついていこうとするのだが……。
直線であっさり抜け出したポストポンド(アイルランド)。ドゥラメンテも持ち前の切れ味でインに流れながら脚を伸ばしたが、なかなか1馬身の差が詰まらない。最後は2馬身と差をつけられて2着に終わってしまった。完敗である。
落鉄の影響、2400mという距離など、日本のエースのショッキングな敗戦に関し様々な見解がなされているが、ポストポンドが世界ランク1位に相応しい強烈なレースを見せたのは事実。今日のところはアイルランドの怪物が一枚上手だったという答えが妥当ではないか。
ドバイの気温より熱い仮装の女性(撮影:F.S)そして、大トリであるドバイワールドカップ(G1)。このレースには日本のホッコータルマエも出走していたのだが……。
正直、ホッコータルマエの印象はほぼ皆無に近い。一昨年のアメリカ2冠馬、カリフォルニアクロームの「暴力的」ともいえる強さにただただ圧倒されたのみだった。
好スタートから3番手につけたカリフォルニアクローム。最後の直線では他馬など相手にもならないというような脚であっという間に先頭に踊り出ると、あとは突き放すばかり。世界中のライバルを絶望させる圧倒的な走りだった。ホッコータルマエは9着に敗れた。世界のダート馬の実力をまざまざと見せつけられた格好だ。
歓喜の前半、絶望の後半とでもいうべきか。日本競馬が世界と堂々と渡り合えることを証明した刹那、世界の”頂点”の高さを見せつけられる外国馬の走り――。
胸熱くなるドバイの夜だった。素足で走ったドゥラメンテがまた故障しないか不安ではあるが、願わくば元気にレースを続けてほしい。
(協力=F.S)
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