JRA 川田将雅×中内田厩舎「最強タッグ」陥落の危機!? NHKマイルC(G1)グレナディアガーズ完敗でジンクス継続、新たにリーディング厩舎と急接近か
9日、東京競馬場で行われた3歳マイル王決定戦・NHKマイルC(G1)は、2番人気シュネルマイスターが優勝。1番人気に支持されたグレナディアガーズ(牡3歳、栗東・中内田充正厩舎)は、勝ち馬から0秒5差の3着に敗れた。
「良い状態で競馬を迎えることができて、レースでもよく辛抱して走ってくれました。よく1600mでも頑張ってくれました」
デビュー戦から手綱を取り続けてきた川田将雅騎手はレース後に愛馬をそう称えたが、1番人気を裏切ったという事実は変わらない。
「中内田厩舎×川田騎手」の最強コンビはまたしてもジンクスを覆すことに失敗した。
「このコンビは、とにかく高い勝率を誇り、これまで2歳G1も2度勝っています(17年朝日杯FS=ダノンプレミアム、20年朝日杯FS=グレナディアガーズ)。しかし、3歳以上のG1では何度も上位人気に支持されながら、まったく勝てず。今回グレナディアガーズが3着に敗れたことで、23連敗となりました。
それでも2~3着は多く、最低限の仕事はしていると言えるかもしれませんが、このままジンクスが続いてしまえば、いずれ最強コンビとは呼ばれなくなるかもしれません」(競馬誌ライター)
実は以前にもこのコンビには、一部で解散危機が囁かれたことがあった。それは2年前の夏頃で、川田騎手が中内田厩舎の管理馬に騎乗する機会が激減。その時は一過性の現象だったが、今後もこういった動向は注視する必要がありそうだ。
というのも、ここにきて川田騎手とともに結果を残している有力厩舎の存在があるからだ。それが今年23勝を挙げ全国リーディング首位に立つ友道康夫厩舎である。
「先週末(8~9日)の川田騎手は2日間で9鞍に騎乗しました。うち4鞍が友道厩舎の管理馬で、京都新聞杯(G2)を含めて3勝の固め打ちを決めました。一方、中内田厩舎の管理馬は2頭に騎乗しましたが、ともに1番人気を裏切る結果に終わりました。『友道厩舎×川田騎手』コンビの今年の成績は『8-0-2-3』となり、勝率は驚異の61.5%。中内田厩舎に代わって今後は友道厩舎の有力馬に騎乗する機会が増えていってもおかしくありません」(同)
実際に今週末のヴィクトリアマイル(G1)にその前兆がうかがえる。中内田厩舎は、ダノンファンタジーとリアアメリアの2頭を出走させるが、川田騎手が騎乗するのは友道厩舎のデゼル。もちろん3頭の中で期待値が最も高いデゼルを選ぶのは必然の流れではあるが……。
「中内田厩舎×川田騎手」の最強タッグは大きな転換期を迎えようとしている。
(文=中川大河)
<著者プロフィール>
競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。
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