
JRA北村友一「騎乗停止」の“裏”に川田将雅の猛抗議!? 無観客競馬で響いた「怒声」に同情の声も……
1日、日曜阪神で開催された阪急杯(G3)。ダイアトニックの北村友一騎手が、直線で内へ斜行し、同じ場所を狙っていたフィアーノロマーノの川田将雅騎手の進路を妨害。2着入線のダイアトニックは走行妨害がなければ、フィアーノロマーノが先に入線したと認められ、3着に降着となった。
これにより北村友騎手は、短期間に同様の不注意騎乗を繰り返し行ったことで、3月14日(土)から3月28日(土)まで15日間(開催日6日間を含む)の騎乗停止の処分が下されたのは先日採り上げた通り。
JRA「降着騒動」で川田将雅ブチギレ怒声!? 阪急杯ゴール直後「ユーイチ!!」無観客・競馬中継「生声」入り、ファン騒然……
その一方で今回の「後味の悪い結果」には、ファンや関係者からも賛否両論の声が上がったことも事実だ。
裁決パトロールの映像では、ダイアトニックの北村友騎手が一度は前を行くマイスタイルの外に進路を取ろうとしたが、すぐ隣のクリノガウディーがいて前が開かなかった。そのため、内側に開いたスペースに進路を切り替えている。
直後に位置していたフィアーノロマーノの川田騎手としては、そこにしか出せる場所はなく、急激な斜行によりラチ沿いへ追いやられた結果、前にはバテたニシノラッシュが壁となり、行き場をなくしてしまった。川田騎手が怒るのも無理はない話だろう。
普段なら観客の歓声により、聞こえなかったかもしれない。ところが、偶然にも新型コロナ騒動による無観客競馬となったことで、ゴール入線後に北村友騎手に対して激怒する川田騎手であろう声が中継に入ってしまった。
だが、刻一刻と状況が変化するのがレースである以上、このようなことは珍しいことではないともいえる。騎手が命懸けでレースに臨む競馬では、常に危険と隣り合わせとなる。安全の確保のため、レース中に騎手が互いに声を掛けるのはよくあることだ。
「川田は怒り心頭でしたね。レース後には北村友に説教していました。騎乗停止はあると思いましたが、降着までなったのは意外でした。川田も猛抗議したそうですし、裁決にも影響があったのかもしれません」(競馬記者)
また、北村友騎手に同情する意見も少なからずあったことも確かだ。
「確かに北村友が急に内に切り返しているが、それは前の馬の動きによるもの。あそこの空いた進路は川田のものとは限らない。結果として進路の取り合いで負けただけ。
それが嫌ならどこかで外に出せばいい。ロスなく内にこだわるのであれば、スムーズさを欠くのも頭に入れておかないといけない。それなのにレース後に当たり散らすのはいかがなものか」(ある調教師)
ダイアトニックからするとあのまま前が塞がったままでは、致命傷となった可能性が高く、北村友騎手が目の前にポンと開いたスペースに突っ込むのは、ある程度仕方のないことだったともいえる。それだけに「真剣勝負」ゆえの不幸な事故という側面があったことも否定はできない。
川田騎手も北村友騎手も将来の競馬界を背負っていく騎手である。次はぜひ「いい意味で熱くなるレース」で盛り上げてもらいたい。
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