【弥生賞】ディープインパクトだけじゃない! 過去に制した怪物達~アグネスタキオン・フジキセキ・シンボリルドルフ・ハイセイコーなど~
ディープインパクトよりも前に無敗でクラシック三冠を成し遂げた名馬。オールドファンからは「同馬が日本競馬史上最強」という声も少なくない。3戦3勝で挑んだ弥生賞を快勝し、その後は圧倒的な強さで菊花賞まで勝利。菊花賞から中1週で挑戦したジャパンカップは3着に敗退したものの、暮れの有馬記念と翌年の天皇賞(春)とジャパンカップを勝利、有馬記念2連覇を達成した。3歳時の有馬記念勝利はディープインパクトも成し遂げられなかったもの。しかもジャパンカップを走っての記録だけに、その価値は大きい。顕彰馬にも選出されている。
・ミスターシービー(1983年優勝)
シンボリルドルフの前年にクラシック三冠を達成した名馬。翌年には天皇賞(秋)も制している。もともとスタートに難がある馬で、後方からの競馬が定位置。しかしレースの途中からまくる競馬が持ち味で、道中最後方にいても3コーナーから4コーナーには先頭集団の後ろに追いつき、そのまま抜き去るという走りが大きなインパクトを与えた。シンボリルドルフやディープインパクトほどの安定感はなかったが、多くのファンに愛された馬でもあった。顕彰馬にも選出されている。
・ハイセイコー(1973年優勝)
シンボリルドルフとミスターシービーが1980年代を代表する名馬なら、1970年代を代表する名馬の一頭がこのハイセイコーだ。地方競馬の大井競馬場出身で、6戦6勝の実績を引っ提げて中央競馬(JRA)へ移籍。その初戦の弥生賞を快勝し、皐月賞も快勝。日本ダービーはまさかの敗退を喫するものの、翌年の宝塚記念を勝利した。その人気は絶大で、日本ダービー当日はハイセイコー目当てに競馬ファンが13万人も訪れ、テレビの視聴率は中継したフジテレビとNHKを合わせると30.4%に達している。また鞍上の増沢末夫が歌った「さらばハイセイコー」はオリコンチャートで最高4位を記録、レコードはなんと50万枚を売り上げたという。2曲目の「ハイセイコーよ元気かい」も14万枚を売り上げたのだから、今では信じられないほどの社会現象だったといえるだろう。同馬も顕彰馬に選出されている。
この3頭は実力だけでなく、その人気も怪物級、ディープインパクトに決して引けを取らない馬であった。
さらにディープインパクト、シンボリルドルフ、ミスターシービーの他にも、弥生賞を勝ち日本ダービーも制した馬が11頭もいる。
・マカヒキ
・ロジユニヴァース
・スペシャルウィーク
・ウイニングチケット
・サクラチヨノオー
・ラッキールーラ
・クライムカイザー
・ロングエース
・タニノムーティエ
・アサデンコウ
・キーストン
さらに日本馬で唯一ドバイワールドカップを制したヴィクトワールピサや、ジャパンカップ・宝塚記念・ドバイDFなどを勝ったアドマイヤムーンなど、多くの馬がこの弥生賞を勝ち、名馬への階段を駆け上っている。
今年はどんな馬がこのレースをステップに更なる高みに上がるのか。実績上位のワーケアか、それとも弥生賞を勝ったディープインパクト産駒のサトノフラッグや、ヴィクトワールピサ産駒のエンデュミオンか。さらに母の父にアグネスタキオンを持つオーロアドーネも気になる一頭だ。かつて父や祖父が勝利した弥生賞を勝てば、そのインパクトは絶大。ドラマチックなレースを期待したい。
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