元JRA安藤勝己氏「お手並み拝見やね」レシステンシア収穫あったチューリップ賞(G2)敗戦
7日、土曜阪神では3着までの馬に桜花賞の優先出走権が付与される桜花賞トライアル・第27回チューリップ賞(G2)が行われ、田辺裕信騎手の4番人気マルターズディオサが2着に敗れた阪神JF(G1)の雪辱を果たした。単勝オッズ1.4倍の圧倒的な支持を受けた2歳女王レシステンシアは追い比べで後れを取って3着に敗れ、桜花賞への課題を残した。
逃げると思われたスマイルカナの丹内祐次騎手が控える選択をしたため、再度逃げる形となったのは、レシステンシアにとって誤算だったかもしれない。阪神JFでは逃げて圧勝したとはいえ、単調な逃げ馬にはしたくないという陣営の狙いも少なからずあったのではないだろうか。
レシステンシアの父ダイワメジャーも瞬発力勝負は苦手としていた。父の主戦だった安藤勝己元騎手は、自身のTwitterでチューリップ賞の見解を次のように述べている。
「スマイルカナに下げろの指示が出てたんやろな。それでレシステンシアのプランも変わった。正直、逃げて負けたくなかったはず。本番はペースを落とさず逃げるか、外枠ならジワっと踏んでくか。友一のお手並み拝見やね」
阪神JFは前後半3Fが33.7-35.2のハイペースで飛ばすことで、追走する後続の末脚を鈍らせた結果のレコード圧勝だった。これに対してチューリップ賞は35.1-34.0のスローペースに控えたことにより、直線では瞬発力勝負となったため、末脚の切れるライバル馬に交わされてしまった。これは本番を見据えると大きな判断材料となりそうだ。
レース後に北村友一騎手は「休み明けで力んでいました。直線で加速はしていますが、今日はもうひと伸びが足りませんでした。前哨戦で自分の形のレースができたので、それを踏まえて本番に臨みます」とコメントしている。
「今回の敗戦で、陣営としても迷いがなくなったかもしれませんね。やはり、レシステンシアの武器は阪神JFをレコード勝ちしたようにスピードでしょう。おそらく、桜花賞では同じ轍を踏まないためにも逃げるのではないでしょうか。
レコードで激走した阪神JFの身体的ダメージは少なからずあったでしょう。それだけにトライアルで勝ちにこだわって無理をするよりも、瞬発力勝負が苦手なことを確認できたことは収穫だったと考えられます」(競馬記者)
騎乗停止を課されていた北村友騎手は、昨年までのルールならチューリップ賞には乗ることができなかった。今年からのルール改正により、処分の開始期間が1週繰り下げられたことにより、前哨戦で手応えをつかむことができたのは幸運だったといえる。
4月12日の桜花賞ではどのような手綱捌きを見せてくれるだろうか。
PICK UP
Ranking
5:30更新- 【日本ダービー】武豊「何とか間に合いました」キタサンブラック弟と挑む最多7勝目…乗り替わりでも不気味なエコロヴァルツの底力
- 【NHKマイルC】“アスコリピチェーノVSジャンタルマンタル”仁義なき社台グループの頂上決戦に決着をつける不気味な伏兵!
- 【宝塚記念】今年のグランプリは「超ハイレベル」の一戦?リバティアイランド、ドウデュースら「最強メンバー」が激突も
- 【NHKマイルC】C.ルメール「一鞍入魂」アスコリピチェーノと必勝態勢!オークス、日本ダービーも騎乗馬決定か…シックスペンスとはコンビ解消
- 【日本ダービー】「芝未勝利馬」の参戦視野に懐疑的な声? 無傷の4連勝でダービー挑戦も「シンガリ」に敗れたサクセスブロッケンの記憶
- 「オーナーの逆鱗」に触れた原優介が突然のクビ宣告!? 帝王賞でウィルソンテソーロ降板も決定済み…気になる「鞍上交代」はやっぱりアノ人?
- 藤田菜七子「日本ダービー騎乗」は幻に!? 武豊シュガークン×エコロヴァルツ「究極の二者択一」ダービー鞍上問題はスピード決着
- 「うまく力を出せた」2年目女性騎手が2ヶ月ぶり白星! 「負担重量の注意義務」を怠り戒告処分も…翌日1Rで名誉挽回の好騎乗
- 【NHKマイルC】父は名マイラー、母もマイルG1馬の「黄金血統」、前走惨敗で評価急落も…注意しておきたい激走候補2頭
- 【NHKマイルC】ファンの興味は「15番枠」が1番人気?固唾をのんで待つ運命の枠順発表…ただの偶然で済まされない「幸運」を手にするのはどの馬か
関連記事
JRAレシステンシア好枠ゲットも「不安」あり!? チューリップ賞(G2)1番人気「全敗」だけじゃない。2歳女王に悪い流れが……
JRAチューリップ賞(G2)「オーナー指令」クラヴァシュドール極限仕上げ!? 2歳女王レシステンシアと「逆転」まである理由
JRAチューリップ賞(G2)レシステンシア「最優秀2歳牝馬」桜の主役譲れない! 北村友一「騎乗停止」でも乗れた理由……
【チューリップ賞(G2)展望】2歳女王レシステンシアVSウーマンズハート再び! 桜花賞へ世代トップクラスが集結!
JRA「2歳女王」レシステンシアも危ない!? 「絶不調」騎手に「青天霹靂」アウィルアウェイ新コンビで高松宮記念(G1)へ!