「ばんえい競馬」の”有馬記念”がピンチ。好調ばんえいに大打撃……
現在、猛威を振るう新型コロナウイルスの影響で、中央競馬、地方競馬ともに無観客での開催が続いている。北海道の「ばんえい競馬」も例に漏れず無観客での開催を行っている。
一般的に競馬として認識されているサラブレッド競走と違い、体重約800kg~1200kg前後のばんえい馬が、騎手と重量物を載せたソリを引いて行われるのがばんえい競馬だ。コースも特徴的で、200mの直線の途中に山状の障害が2つある形状。サラブレッドの約2倍の体重のばんえい馬が力を振り絞って障害を越える迫力がファンを魅了する。日本で唯一、北海道の帯広市で行われている競馬だ。
そのばんえい競馬が一番盛り上がる日が、年度末の3月に開催される最高賞金レース「ばんえい記念」だ。
通常のレースは約500kg~700kgの重量で行われるが、ばんえい記念は約1トンの重量を曳く。ばんえい競馬で一番重いソリを曳くため、障害を越えるのがより困難になる。観客も手に汗握る白熱必至のレースだ。
年度末の高額賞金レースで、次回開催まで1カ月間空くことから、この日を楽しみにファンが多いばんえい記念。JRAでいう年末にファン投票で出走馬が選出される高額賞金レース“有馬記念”といったところだろうか。
そのばんえい記念は21日に開催される。だが、ばんえい競馬は16日まで無観客での開催が決定しており、「このままでは、ばんえい記念も無観客になってしまうか」と心配の声が多く聞かれた。
残念ながら願いは届くことはなかった……。
「現在の新型コロナウイルスの状況を鑑みて、苦渋の決断となりました」
13日に主催者のばんえい十勝は無観客開催期間を24日まで延長することを発表。これにより、ばんえい記念の無観客開催が決定した。
実際に北海道は新型コロナウイルス感染者数が国内で一番多く、緊急事態宣言も出されている。この状況下では無観客開催を延長せざるを得なかったのだろう。
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