
JRA高松宮記念(G1)「京都1400mの鬼」ダイアトニックは「初スプリント」&3戦全敗「左回り」を克服できるか
29日(日)に中京競馬場で行われる高松宮記念(G1)にダイアトニック(牡5歳、栗東・安田隆行厩舎)が出走する。
25日(水)の最終追い切りでは栗東坂路で4ハロン53秒4-12秒2をマーク。追い切りに跨った北村友一騎手は『日刊スポーツ』の取材に、「完璧ですね。イメージ通り」と自信をのぞかせた。
これまでの戦績からダイアトニックにとってベストの舞台は5戦5勝の「京都1400m」で間違いない。最大の焦点は「初距離」と3戦全敗の「左回り」を克服できるかどうかに尽きるだろう。
G1初挑戦となった昨秋のマイルCSでは得意の京都競馬場が舞台ということもあって、4番人気に支持された。しかし結果は、1ハロンの距離延長を克服できず、10着に完敗した。ただし、その後、1月の京都金杯(G3)で2着に入り、マイルもこなせることを証明している。
今回は前走の阪急杯(阪神1400m)から1ハロン距離を短縮。初のスプリント戦が吉と出るか凶と出るかに注目が集まるが、吉と出る可能性が高そうだ。ロードカナロア産駒の芝「1400m」から「1600m」への距離延長時と「1200m」への距離短縮時のそれぞれの通算成績が、それを裏付けている。
【ロードカナロア産駒、前走芝1400m時の次走距離別成績】
▼芝1400→芝1600(1-0-0-20、4.8%/4.8%/4.8%)
▼芝1400→芝1200(40-39-26-196、13.3%/26.2%/34.9%)
※カッコ内は、左から着度数、勝率/連対率/複勝率
1400mから1600mへの1ハロン延長は、のべ21頭が経験しているが、馬券に絡んだのは1頭だけ。複勝率にすると4.8%という低さだ。一方で1400mから1ハロン短縮時は複勝率34.9%なので、実に7倍以上の確率で馬券に絡んでいることがわかった。ロードカナロア産駒の「1400m→1200m」は黙って買いというわけだ。
ダイアトニックは京都金杯でマイルもこなしたので、必ずしも1200m戦がベターとは言い切れない部分もある。しかし父の血を素直に受け継いでいるのであれば、1200mで爆走する可能性は十分考えられる。
続いて、久々の「左回り」を克服できるかどうかだが、これも高い確率で克服してくれそうだ。ダイアトニックは、これまで東京と新潟で左回りコースを合計3戦しているが、成績は「0-2-0-1」。唯一の着外も4着と大崩れしているわけではない。
「左回りの3戦は3歳時の本格化する前のこと。いずれも勝ち馬とは僅差の競馬でした。本格化した今なら、左回りの方がはまる可能性があるかもしれませんよ」(競馬記者)
思い起こせば、父ロードカナロアも4歳時に挑戦した高松宮記念で初の左回りを経験。3着に敗れたが、その後、5歳時には高松宮記念と安田記念を優勝し、左回りを克服している。
果たしてダイアトニックは、ロードカナロア産駒として初のスプリントG1制覇を成し遂げられるだろうか。
PICK UP
Ranking
23:30更新川田将雅「ルール違反疑惑」の現場関係者にブチ切れ!? マスコミ関係者に注意喚起の即通達…怒りを隠せなかった「目に余る行為」とは
JRA武豊「キタサンブラックで行きたかった」凱旋門賞(G1)制覇への思い。ディープインパクトより「強い馬じゃないと勝てないということはない」悲願達成のキーポイントとは
JRA池添謙一「2度結婚」「DV不倫」よりも紆余曲折の騎手人生。オルフェーヴル三冠→外国人で凱旋門賞、勝負強さは当代随一だが……
- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- 「正直なところ辟易としています」武豊が巻き込まれた29年前のアイドルホース狂騒曲…レース前に明かしていた「コンビ結成」の裏話
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- JRA阪急杯(G3)川田将雅ブチギレ怒声「ユーイチ!!」から1年……ダノンファンタジーVSレシステンシアは「鞍上」因縁対決?
- JRA元騎手・藤田伸二氏の「引退理由」を日本経済新聞が痛烈批判!?「木を見て森を見ない典型」と述べた騎手リーディングの本質とは
- JRA高松宮記念(G1)浜中俊「もういいでしょ」若さ故の過ちから4年! 苦い経験を活かす絶好のチャンス、「被害者」武豊から託されたレシステンシアと重なるアノ馬