JRAキセキ天皇賞・春(G1)回避発表! 気になる「出遅れ」は父の血覚醒か!? それとも芦毛の暴れん坊の二の舞か……

24日、キセキ(牡6歳、栗東・角居勝彦厩舎)が天皇賞・春(G1)を回避することが『日刊スポーツ』の取材で明らかになった。管理する角居調教師は「ゲート再審査もあるし、あの掛かり方では……。天皇賞・春は考えていません」とコメントしている。
22日の阪神大賞典(G2)では単勝オッズ1.6倍の圧倒的1番人気に支持されるも、スタートで大きく出遅れた。前走の有馬記念(G1)同様に、後方からレースを進めると思いきや、1周目のスタンド前で加速して、先団にとりつく。そのまま最後の直線を迎え、一度は先頭に立つも、結局は力尽き7着に沈む。“チグハグ”な競馬で、今後に不安を残す内容になってしまった。
レース後、鞍上の川田将雅騎手は「ひたすら暴走しました」とレースを振り返り、角居調教師は「全部ダメだった。次走も未定です」と意気消沈。今年は長距離路線を明言し、中間の仕上がりも良かっただけに、この敗戦が陣営に与えたショックは計り知れない。
今回の「出遅れ」で思い出されるのが、キセキの父・ルーラーシップだ。
2011年の金鯱賞(G2)は出遅れながらも、マイペースで逃げたキャプテントゥーレを捉えて勝利。不良馬場での驚異の追い込みで、能力の高さを証明した。しかし、このレースが出遅れ癖の始まりでもある。その後、同年の有馬記念や12年の宝塚記念(G1)でも、スタートで出遅れてしまう。
最も出遅れ癖が顕著だったのが、12年の秋古馬三冠レース。天皇賞・秋(G1)、ジャパンC(G1)ともにスタートで出遅れ。上りの脚はメンバー最速も、届かず3着に終わる。有馬記念に至っては、ゲート内で立ち上がってしまい、スタートから約10馬身のビハインド。それでも3着まで追い込んだのは賞賛に値する。
秋古馬三冠レースですべて3着という「記録」もさることながら、ファンにとっては「記憶」に残る名馬だ。
皮肉なことにルーラーシップを管理したのは、キセキと同じ角居調教師。12年の有馬記念では入念なスタート対策をして、本番ではゲートまで付き添ったにもかかわらず、衝撃の出遅れだった。阪神大賞典のキセキで、父の苦労を思い出したのではないだろうか。
キセキの出遅れは残念だったが、父の血が色濃く出てきたと考えれば、これから父譲りの末脚にも期待できるかもしれない。
しかし、大きな出遅れをしたレース以降、不調に陥った馬もいる。
「出遅れと言えば、15年の宝塚記念のゴールドシップも思い出されますね。3連覇がかかる同馬は単勝1.9倍に推されるも、スタートの出遅れが響いてまさかの15着に沈みました。
これだけで済めばよかったのですが、その後のジャパンC、有馬記念はスタートを問題なく決めるのですが、10着、8着と大敗しました。そして、そのまま引退。最後はまるで別馬のようになってしまいました」(競馬記者)
キセキは果たしてこれから父の血が覚醒するのか、それとも悪いほうに転んでしまうのか……。
次走にどのレースを選択するか気になるが、まずは目先のゲート試験を無事に突破して欲しい。
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