JRA高松宮記念(G1)グランアレグリア「G1代打職人」池添謙一なら心配無用!? 陣営がスプリント戦対応に自信を見せた理由とは……
29日、日曜中京メインは、春のスプリント王決定戦となる高松宮記念(G1)が開催される。
今年の高松宮記念で特徴的なのは乗り替りの多さだろう。上位人気が予想されるタワーオブロンドン、ダノンスマッシュ、グランアレグリアの乗り替りが目立ったが、なかでも池添謙一騎手が騎乗するグランアレグリアに注目したい。
同騎手は大舞台で、より腕が冴え渡る騎手としても有名だ。昨年のマイルCS(G1)では騎乗停止となった福永祐一騎手の替わりに代打騎乗を任されたインディチャンプを見事な手綱捌きで勝利へと導いた。
また、池添騎手のJRA・G1勝利はデビュー以来、25勝を数える。うち5勝が前走の騎手から乗り替わっての勝利である。
自身初のG1勝利となった2002年桜花賞のアローキャリーはO.ペリエ騎手からの乗り替り、17年桜花賞のレーヌミノルは浜中俊騎手、そして昨年マイルCSのインディチャンプは福永祐一騎手から乗り替りでの勝利だった。
これは池添騎手が、G1レース特有の重圧に負けないだけの精神力の持ち主である証明でもあるだろう。今回、グランアレグリアはC.ルメール騎手からの代打騎乗となるが、陣営は心配していない。むしろ「どの馬も同じ条件だし、謙一は大舞台で乗り慣れた騎手だから」と勝負強い鞍上の手腕を評価しての騎乗依頼だった。
グランアレグリアは、1番人気に支持されたNHKマイルC(G1)を5着(4位入線から降着)に敗れた。だが、暮れの阪神C(G2)ではそれまでの先行策から一転して後方待機。直線8番手から上がり33秒5で突き抜けると、2着フィアーノロマーノに5馬身差をつける大楽勝を決めた。
阪神Cの勝ち時計は1分19秒4だった。これは同じ阪神・芝1400m戦である阪急杯(G3)の勝ち時計1分20秒3を大きく上回っている。阪神Cで完敗したフィアーノロマーノが、阪急杯では接戦したこともグランアレグリアの強さの裏付けとなるだろう。
陣営も「高松宮記念の前に1400mを使っているのが一番いい」と、スプリント戦対応にも自信を見せた。
ディープインパクトは多くのG1馬を出したが、スプリントのG1は未勝利だ。これまで高松宮記念では、ミッキーアイルが15年に3着、16年に2着。スプリンターズSでは15年に4着、16年に2着と敗れている。
とはいえ、上位人気に支持されるほどの馬が、他に出走していなかったのも確かだ。グランアレグリアはミッキーアイル以上の可能性もある。高松宮記念を勝って、亡き父ディープインパクトに、初のスプリントG1タイトルをプレゼントしたい。
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