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JRA高松宮記念(G1)「昨年15着」の二の舞?「攻めすぎ」モズスーパーフレアが波乱を呼ぶ最高の条件とは

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 春のスプリント王を決める高松宮記念(G1)が29日(日)に中京競馬場で行われる。今年もフルゲートの18頭がそろった。

 出馬表を見ると、牝馬の多さが目に付く。上位人気が予想されるグランアレグリアなど牝馬は8頭にも上る。これは昨年の7頭を上回り、このレースがG1に昇格した1996年以降では最も多い。

 8頭いる牝馬の中で注目したいのが昨秋のスプリンターズS(G1)で2着に入ったモズスーパーフレア(牝5歳、栗東・音無秀孝厩舎)だ。昨年の高松宮記念では2連勝の勢いを買われて2番人気に推されたが15着に惨敗。その後、スプリンターズS以外は振るわず、今年は人気を大きく落としそうだ。

 昨年の高松宮記念レース後に某競馬記者はモズスーパーフレアの敗因について次のように話していた。

「惨敗したモズスーパーフレアには、中京実績がなく、逃げ馬にはつらい高松宮記念。さらに外枠、出走間隔の短さなど、多くの不安材料が重なりました。中でも出走間隔は重要だったようでレース後、音無調教師は『本来なら、今日みたいな走りにはならない』と語り、『ローテーションもあっただろうし、調教もやり過ぎたかも』と敗因を挙げていました」

 昨年のこのレースで15着に大敗した理由は「タイトなローテーション」と「調教の失敗」にあったことを陣営は示唆したというわけだ。

 昨年の“失敗”を踏まえて、今年はゆとりのあるローテーションで参戦してきた。一方で25日(水)の最終追い切りでは、栗東坂路で48秒9-12秒4の一番時計をマーク。一番時計というと聞こえはいいが、要は昨年と同じ轍を踏んだということではないだろうか。

 昨年のこのレース当週のタイムは49秒2だったが、今年はそれより速い48秒9をマーク。昨年をさらに超える“オーバーワーク”だったことは、調整失敗を意味しているのだろうか。

「(今年の)最終追い切りでは確かに速い時計が出ましたが、終始馬なりで脚さばきは昨年以上でした。昨年の敗因は、間隔が詰まったローテーションのほうにあったと見ています。今年は人気を落とす分、ある程度楽に逃げを打てるでしょう。そして道悪になれば穴をあける可能性は高いと思っています」(競馬記者)

「道悪になれば穴をあける」とはどういうことだろうか。

 これまでモズスーパーフレアは良馬場で18戦、稍重で1戦しているが、重・不良馬場では走ったことがない。唯一の稍重経験は、3歳秋の準オープン(3勝クラス)で、その時は2着に3馬身半の差をつけ快勝している。

 今週の中京は金曜から土曜にかけて雨の予報が出ており、道悪は避けられない状況だ。高松宮記念は基本的に逃げ馬には相性が良くないが、中京の芝1200mは馬場が悪化すると逃げ馬がそのまま残ることも多い。実際に2019年以降、「稍重・重・不良」だった場合、逃げた馬は「5-1-1-2」と好成績を残している。

 高速馬場に強いイメージのモズスーパーフレアだが、その血統からも案外道悪巧者という可能性があるのではないだろうか。道悪でさらに人気を落とすようなことがあれば、さらにおいしい馬券を手にすることができるかもしれない。

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