「夏を越せなかった」強豪馬たちが続々……無事だった秋競馬の「主役たち」にスタミナタイプが多いのは、現代競馬の「問題」が表出しているのか
「競馬つらつら」より秋競馬が本格的に始まり、いよいよ今週からは秋華賞、菊花賞、天皇賞・秋と熱いG1レースが続くこととなる。しかし、やはり春から夏を越して秋、という流れの中、無事に秋を迎えられなかった馬たちも数多かった。
3歳馬が今年は特に顕著。牝馬は今年稀に見るハイレベルと春から叫ばれていたが、まず桜花賞馬ジュエラーが骨折。秋では復帰も前哨戦は大敗だった。春開幕時点で中核として扱われていたメジャーエンブレムは夏に脚部不安で秋ローテが定まらず。有望株だったチェッキーノも夏場に屈腱炎を発症。同世代で唯一順調に秋を迎えたシンハライトはローズS勝利後に屈腱炎を発症と、3歳牝馬戦線は一気に混迷の時を迎えている。
3歳牡馬は「史上最強レベル」と称され、皐月賞や日本ダービーは非常に盛り上がった。しかし、そのダービーに出走していた5着リオンディーズが屈腱炎、6着スマートオーディンが脚部不安で秋ローテ白紙、他にも青葉賞馬ヴァンキッシュランが屈腱炎で離脱と、秋の飛躍が期待された強豪が次々と姿を消した。
古馬でいえば、やはりドゥラメンテがその最たる存在か。3歳2冠を達成後に骨折したものの、中山記念で復帰。ドバイSCは破れたが、宝塚記念ではダントツの一番人気となった。しかし、マリアライトに足元をすくわれ2着。レース後には脚部不安を発症し馬運車に乗せられ、その後引退が発表された。最強と言われるの3歳世代と秋に激突する姿を誰もが見たかったが、叶わぬ夢となってしまった。
現状、現役を代表する馬は3歳牡馬ならサトノダイヤモンドとディーマジェスティ、古馬ならキタサンブラック、マリアライト、ゴールドアクター、モーリスといったところか。古馬に関しては現代競馬の傾向である「キレ味」を感じさせないタイプなのが不思議なところだ。
「ゴールドアクター、モーリスのおかげで、スクリーンヒーローの種牡馬としての価値は大きく上がりました。しかも2頭とも大きなケガをしていない点も高く評価できますね。キタサンブラックに関しては、ディープインパクトの兄である父ブラックタイドの価値を大きく引き上げました。どちらも繁殖入りした時点では大きな期待をされていなかった種牡馬ですが、現状は競馬界を引っ張る3頭を輩出しています。頭数自体に差があるとはいえ、大物種牡馬の強豪産駒が故障で離脱していく中、より評価が上がるところでしょう。」(競馬記者)
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