
JRA阪神牝馬S(G2)「和田→デムーロ」シゲルピンクダイヤはプラスなのか? 思い出されるあのレース……
11日、土曜阪神のメインレースは阪神牝馬S(G2)が行われる。同じく阪神・芝1600m条件で開催される日曜の桜花賞(G1)を占う意味でも注目度の高いレースとなる。そして、このレースには昨年の桜花賞を2着したシゲルピンクダイヤ(牝4、栗東・渡辺薫彦厩舎)が出走を予定している。
シゲルピンクダイヤは今年初戦となった前走京都牝馬(G3)を7着に敗れた。巻き返しを期す阪神牝馬Sは、これまで手綱を取って来た和田竜二騎手からM.デムーロ騎手に乗り替わる。
この乗り替わりは、クリノガウディーとのコンビで挑んだ高松宮記念(G1)で和田騎手が、斜行により4月11日(土)から19日(日)まで9日間の騎乗停止処分となったことが大きいだろう。
そして、和田騎手からデムーロ騎手への乗り替わりで思い出されるのが、17年のローズS(G2)だ。
この年の和田騎手は春のクラシック路線でモズカッチャンに乗り、オークスでも2着に好走した。だが、非情にも同馬はローズSからデムーロ騎手に乗り替わりとなった。デムーロ騎手が春に騎乗したアドマイヤミヤビが、秋からC.ルメール騎手に交替予定だったため、デムーロ騎手にモズカッチャン陣営がオファー。和田騎手は事実上の降板となった。
一見、鞍上強化に思われた乗り替わりだったが、デムーロ騎手が騎乗したモズカッチャンは14キロの馬体増もあってか、伸び切れずに7着と凡走してしまった。
対してモズカッチャンを降ろされた格好となった和田騎手は、8番人気の伏兵ラビットランで後方から鮮やかな差し切り勝ちを決めた。
レース後、和田騎手は乗り替わりには触れなかったが、胸のすく勝利だったに違いない。
シゲルピンクダイヤは、和田騎手がデビューからコンビを組んできた馬だ。昨年の桜花賞の2着は8枠16番という不利な外枠から直線では内へ潜り込む絶妙なコース取りをした和田騎手の好判断が功を奏してのものだった。
騎乗停止になったとはいえ、和田騎手が乗れないことは同馬にとって懸念材料だ。
「先週の大阪杯(G1)でもインでうまく脚を溜めたラッキーライラックが優勝したように、現在の阪神競馬場の芝コースは、まだまだ内が止まりにくい馬場状態でしょう。
シゲルピンクダイヤが好走するには、いかに外を回さないようにするかも明暗を分けるポイントかもしれません。やはり、昨年の桜花賞のような乗り方が望ましいですね」(競馬記者)
和田騎手からの乗り替わりは残念ではあるが、デムーロ騎手もラッキーライラックを好騎乗で大阪杯優勝に導いた敏腕であることも確かなだけに、どのような乗り方を見せてくれるだろうか。
18年のオークス(G1)をラヴズオンリーユーで優勝して以来のG1勝ちを決めた辣腕に掛かる期待は大きい。
PICK UP
Ranking
23:30更新「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
「面白いこと教えてやるよ」横山典弘、打倒ソールオリエンスに手応えアリアリ!? 馬券に絡んだのはすべて内枠。「父兄参観」と揶揄された2年前とは一変
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 武豊騎手「パドック意味なし」発言に仰天……馬券購入セオリー「完全否定」のトップ騎手たちが語るパドック必勝法とは
- 田辺裕信「2歳新馬」お断り!? 未だ騎乗ゼロに隠された真意
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- JRA池添謙一「2度結婚」「DV不倫」よりも紆余曲折の騎手人生。オルフェーヴル三冠→外国人で凱旋門賞、勝負強さは当代随一だが……
- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- 武豊命名「5爺」に激震走るナンバー3の卒業…有馬記念でメジロマックイーンを撃破、迫られる「欠員補充」の最有力候補とは
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬