
JRA【皐月賞(G1)展望】コントレイル、サリオス、サトノフラッグ最も強いのは? 三強対決の「答え」まであとわずか
19日、牡馬クラシックの第1弾、皐月賞(G1)が中山競馬場で行われる。直行で挑む無敗のG1馬、コントレイル、サリオスと今年から改称された弥生賞ディープインパクト記念(G2)を快勝した新星サトノフラッグの3強対決がついに実現する。
3強と目されているこの3頭から勝ち馬が出るのか、それとも別路線組か。直行する馬も多く、力関係が不鮮明なだけに難解な皐月賞となりそうだ。
最も勝利に近いと見られているのは、やはり皐月賞と同舞台である中山・芝2000mのホープフルS(G1)を制したコントレイル(牡3、栗東・矢作芳人厩舎)だろう。
圧巻だったのは2戦目の東スポ杯3歳S(G3)だ。直線5番手から上がり3F最速となる33秒1という驚異的な切れ味を披露し、2着アルジャンナに5馬身差をつけるワンサイド勝利を決めた。勝ち時計1分44秒5はレコードで、これは古馬のG2・毎日王冠を勝利したダノンキングリーの1分44秒4と0.1秒差でしかない。
この内容を評価され、次走のホープフルSでは1番人気の支持を受けた。2歳馬とは思えない大人びたレースぶりで快勝し、これには騎乗していた福永騎手も「強かった。僕はつかまっているだけでした」と舌を巻いたほどだった。
皐月賞への直行に対し、矢作芳人調教師は「サートゥルナーリアと同じパターンを考えていました」と説明した。リスグラシューで有馬記念、コントレイルでホープフルSと2週続けてG1を制覇した名伯楽なら仕上がりには抜かりがないだろう。
無敗のG1馬ならサリオス(牡3、美浦・堀宣行厩舎)も同様だ。新馬戦を楽勝して臨んだサウジアラビアRC(G3)を1分32秒7でレコード勝ち。2着に負かしたクラヴァシュドールは、阪神JF(G1)を3着、チューリップ賞(G2)で2着と牝馬トップクラスだった。
次走の朝日杯FS(G1)では前半3F33秒8のハイペースを3番手から楽に追走し、2着タイセイビジョンを2馬身半突き放す圧勝を決めた。D.レーン騎手が、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、オーストラリアからの来日が危ぶまれていたが、それも無事解決したなら直行については問題ないだろう。

サトノフラッグ(牡3、美浦・国枝栄厩舎)は弥生賞ディープインパクト記念を快勝した。父も制したレースを後方から外を回して上がっていく姿は、ディープインパクトの現役時代を彷彿させた。切れる脚を武器とする馬が多いディープインパクト産駒ながらも、重馬場でもこれだけのパフォーマンスを発揮できた。良馬場ならさらに切れ味に磨きがかかるだろう。
思い通りのレース運びに、国枝師は「強い競馬だった。ワーケアよりも早めに動いて勝ったんだから」と、本番へ向けて確かな手応えを感じていた。
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