JRA日本ダービー(G1)ワーケアはフィエールマン級!? 「ルメール×手塚」だけじゃない! 先輩僚馬と同じ臨戦過程で大舞台に挑む!
3歳馬の頂点を懸けた日本ダービー(G1)が31日に東京競馬場で行われる。大半が皐月賞を経由しての出走となるが、有力馬の1頭ワーケア(牡3歳、美浦・手塚貴久厩舎)は異例の弥生賞(G2)から直行で大一番を迎える。
ここ2戦は人気を裏切る形となっているワーケアだが、2戦2勝の東京コースで巻き返しを図る。鞍上はデビューから手綱を取っているC.ルメール騎手。管理する手塚厩舎は先週のオークス(G1)でウインマリリンを2着に持ってきており、勢いを感じさせる。
「手塚厩舎×ルメール騎手」という組み合わせは2018年の菊花賞馬で19年、20年天皇賞・春を連覇したフィエールマンと同じ。実はワーケアのダービーに至る臨戦過程も菊花賞優勝時のフィエールマンと重なる部分がある。
フィエールマンは3歳時、2戦2勝で夏の福島を飾る名物3歳重賞・ラジオNIKKEI賞(G3)に出走。1番人気に支持されたが、直線で差し届かず2着に惜敗。ワーケアもまた、前走の弥生賞で1番人気に支持されるも2着に敗れている。その時の両馬のオッズは偶然にも同じ2.5倍だった。
フィエールマンはラジオNIKKEI賞で敗れたあと、中15週で菊花賞に向かった。異例のローテーションが嫌われ、7番人気まで評価を落としたが、ご存じの通りキャリア4戦目でG1制覇を果たした。一方のワーケアは、弥生賞から中11週という余裕あるローテーションでダービーに向かう。こちらも前走で人気を裏切り、やや評価を下げており、『netkeiba.com』の予想オッズでは、26日時点で4番人気の単勝オッズ13倍台想定。フィエールマンの菊花賞での単勝オッズ14.5倍と同程度になりそうだ。
弥生賞からダービーという臨戦過程を語る上で忘れてはならないのが、2年前のダノンプレミアムだろう。当時、圧倒的な強さでデビューから4連勝を果たし、“怪物”とまでいわれたダノンプレミアム。断然1番人気で皐月賞を迎えるはずだったが、直前に挫石で回避。その後、ダービー直行というローテーションが取られた。そして迎えたダービーではそれが響いたのか結果は6着。2冠確実とまで言われた“怪物”は結局、3歳クラシック無冠に終わった。
一方のワーケアは体質の弱さもあって、陣営は弥生賞前から皐月賞をパスし、ダービー直行を視野に入れていた点がダノンプレミアムと大きく異なる。肝心の弥生賞では敗れたが、早くからダービーに照準を絞り、狙いすましての参戦というのは何とも不気味だ。
それでも中11週以上空けてのダービー参戦となると、1986年以降、10頭しかおらず、その成績は「1-0-0-9」。唯一の勝利は1996年のフサイチコンコルドで、他の9頭はことごとく馬群に沈んでいる。
フィエールマンで間隔を空けての調整には実績がある手塚厩舎。ダービーの大舞台で渾身の仕上げを施し、ワーケアを世代の頂点に立たせることはできるだろうか。
PICK UP
Ranking
17:30更新- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
- 春のG1戦線に水を差す「醜聞」続く…現役騎手の父に詐欺容疑、G1馬オーナーが逮捕
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
関連記事
JRAサリオス「痛恨」レーンにまさかのマイラー疑惑! 日本ダービー(G1)距離不安は馬だけではない!? 打倒コントレイルに大きく後退か
JRA日本ダービー(G1)兄は「ダービー1番人気」ヴェルトライゼンデが8年前の雪辱を期す! ワールドプレミアは“未経験”の「左回り」への対応がカギ
JRA 日本ダービー(G1)は「NEWS・手越祐也」の“芸能活動休止サイン”で決まり!? 国歌独唱担当歌手からも強烈なヒントが?
JRA日本ダービー(G1)暴れん坊の血が騒ぐ!? オークスの結果で「急浮上」ブラックホールが有力馬を飲み込む波乱を起こすか
JRA日本ダービー(G1)「37年ぶり」コントレイル、サリオスはジンクスを打ち破れる!? 皐月賞組「圧倒的有利」も、馬券はひとひねり必要か?