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JRA武豊ダイアトニックの地力上位! グランアレグリア級「豪脚」のシヴァージも虎視眈々【函館SS(G3)展望】

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 21日、函館競馬場ではサマースプリントシリーズの開幕戦、函館スプリントS(G3)が開催される。昨年は“薬物騒動”があって、13頭中6頭が除外されるという前代未聞の事態に見舞われた。

 今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため無観客開催となるが、フルゲートにあたる16頭前後が出走を予定している。荒れる要素が強いこのレース。昨年も“7頭立て”ながら、単勝1.8倍のタワーオブロンドンが3着に敗れ、5番人気のカイザーメランジェが先頭でゴールを駆け抜けた。最後に1番人気で勝利したのは、2011年のカレンチャンまでさかのぼる。

 今年1番人気が濃厚なのは、ダイアトニック(牡5歳、栗東・安田隆行厩舎)だ。

 前走の高松宮記念(G1)は初のスプリント戦だったが、勝ち馬とタイム差なしの3着(4位入線)に入った。直線の不利がなければ、突き抜けていた可能性が高く、今回は鞍上に初騎乗となる武豊騎手を配して確勝を期す。

 これまで大きく崩れたのは、10着に沈んだ昨年のマイルCS(G1)だけで、地力上位は間違いない。初の洋芝に戸惑わなければ、圧勝してもおかしくないだろう。武騎手は、札幌で行われた第1回「札幌スプリントS」(1994年当時)をゴールドマウンテンで制して以来、実に26年ぶりの優勝を狙う。

 ダイアトニックに続くのは、こちらも洋芝未経験のシヴァージ(牡5歳、栗東・野中賢二厩舎)だ。

 前走の高松宮記念は道中15番手を進み、2着グランアレグリアに並ぶ上がり最速33秒1をマークし、5着。芝1200m戦は過去3戦しか経験していないが全て上がり最速と、この距離なら末脚は一級品。10日(水)の1週前追い切りでは、栗東坂路を51秒6-12秒1の好時計で駆け上がった。

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 大型馬フィアーノロマーノ(牡6歳、栗東・高野友和厩舎)も洋芝挑戦を果たす。

 しかも、スプリント戦は16戦目にして初めてだ。前走のマイラーズC(G2)は馬場入場後に跛行を発症して除外されたが、その前は重賞で2戦連続2着と実績は上位。

 除外されたマイラーズCでの馬体重は自己最高の560kgだった。もし今回も560kg以上で勝利すれば、芝のスプリント重賞では1995年のスプリンターズSを560kgで勝ったヒシアケボノ以来、25年ぶりとなる。その馬体重にも注目したい。

 昨年、薬物騒動で除外の憂き目にあったのがライトオンキュー(牡5歳、栗東・昆貢厩舎)だ。

 その後は札幌で2戦して、UHB賞(OP)を2着、キーンランドC(G3)も僅差の4着と洋芝適性は証明済み。昨年11月の京阪杯(G3)で重賞初制覇を果たすと、3月にはドバイへ遠征したが、新型コロナウイルスの世界的流行のため、レースを迎えることなく帰国した。

 実戦は7か月ぶりとなるが、10日(水)の1週前追い切りでは栗東坂路で49秒4-12秒9とこの日の一番時計をマーク。1200m戦では大崩れしておらず、「4-1-0-2」と手が合う古川吉洋騎手とのコンビで重賞2勝目を狙う。

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