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JRA森秀行厩舎、ケンタッキーダービーに“翻弄”された期待馬が骨折。ジャパンダートダービー出走が裏目に!?

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 8日に行われたジャパンダートダービー(G1、以下JDD)で12着のフルフラット(牡3歳、栗東・森秀行厩舎)がレース後に膝を骨折していたことが明らかになった。全治は未定となっており、秋に予定していたアメリカ遠征は中止となる。

 デビュー2戦目の芝1200mの未勝利戦で勝ち上がったフルフラット。昨年11月には初の海外遠征で、アメリカのBCジュベナイル(G1)に出走した。初めてのダートレースだったが、5着に好走したことでダート適性が見いだされ、主戦場をダートに移した。

 3歳初戦の1勝クラスは2着に敗れたが、次走は今年新設されたサンバサウジダービーを勝利。日本調教馬によるサウジアラビアでの初勝利を飾った。海外遠征に長けた森調教師は「UEAダービー(G2)の2着までで、ケンタッキーダービー(G1)に行けるから」と話し、米クラシック競走への出走を見据えて、ドバイへの転戦を明言。だが、ドバイの開催は中止となり、日本へ帰国することになった。

 ドバイでの出走が叶わなかったフルフラットだが、当初は5月に開催予定のケンタッキーダービーが9月に延期されたことで、再度国内で調整してアメリカ遠征のチャンスが浮上した。

 だが、帰国初戦のユニコーンS(G3)は6着、続くJDDは12着に敗れてしまった。そして骨折が判明し、ケンタッキーダービーへの挑戦は完全に断たれることになった。

「もともとフルフラットはJDDで距離不安が囁かれていました。スペイツタウン産駒は短距離に好走傾向がありますし、サウジでの勝ち方もなんとか凌いだという感じなので、マイルまでという印象があります。実際に、同産駒ではマテラスカイ、モズスーパーフレアなど短距離で活躍している馬が多いですから。

それでも中1週のローテーションでJDDに出走したのは、ケンタッキーダービー挑戦のために思われます。ケンタッキーダービーは2000mで行われるため、試金石の一戦として挑戦したのではないでしょうか。

また、フルフラットはサンバサウジダービーの勝ち馬ですが、同レースはグレード競走でないため、ケンタッキーダービーに出走するための評価対象としては微妙なところです。そのため、優先出走権が獲得できる『JAPAN ROAD TO THE KENTUCKY DERBY』の対象レースであるユニコーンSに出走するも6着に敗れたため、JDDにも出走したのではないでしょうか」(競馬記者)

 これまでに日本馬のケンタッキーダービー挑戦は3例ある。1995年のスキーキャプテンが14着、2016年のラニが9着、2019年のマスターフェンサーが6着と結果は尻上がりだが、勝ち負けに加わるには至っていない。それだけに、日本馬にとっての悲願であり、今後も挑戦は続いていくだろう。

 ケンタッキーダービーに“翻弄”されて、結果的には骨折により断念となったフルフラット。米クラシック競走への挑戦は不可能となったが、いつかまた米国遠征を叶える日が来ることを願いたい。

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