JRA函館2歳S(G3)武豊「わからない……」単勝1.5倍モンファボリ、まさかの13着大敗に終わった理由
18日、函館競馬場で行われた函館2歳S(G3)は、10番人気のリンゴアメ(牝2歳、美浦・菊川正達厩舎)が優勝。地元・函館出身の丹内祐次騎手にとっては、2016年の函館記念(G3)以来、4年ぶりとなる嬉しい重賞をゲットとなった。
15頭立てで行われた芝1200mのレース。好スタートを決めたリンゴアメは、行きたい馬を行かせる形で4番手をキープ。最後の直線では先団を形成したルーチェドーロやフォドラに、後方にいたラヴケリーも脚を伸ばし4頭の争いとなったが、最後はリンゴアメが接戦を制して、世代最初の重賞を制覇した。
レース後、丹内騎手は「(馬が)本当に子供だったのでゲートの中も、道中も、フラフラしていた」とまだ幼さが残る面を指摘しながらも「最後の直線の伸びは、素晴らしいものがあった」と相棒を高く評価。「名前もすごくかわいい馬。これからたくさんファンができればいいと思います」と今後の活躍を誓った。
「わからないですね……」
一方で、単勝1.5倍という圧倒的な支持を受けながら、まさかの13着に大敗したのが、武豊騎乗のモンファボリだ。
今回と同じ函館1200mでデビューしたモンファボリは、従来の2歳レコードを0.5秒も更新する非凡なスピードを披露。今週、行われたセレクトセールでは弟のディープインパクト産駒が4億円という超高額で落札されるなど、このフランケル産駒のスケールは留まるところを知らなかった。
しかし、レースでは大外枠から好スタートを決めたものの、あっさりとハナを奪えたデビュー戦とは異なり、先行争いに巻き込まれた。最後の直線入り口までは勝ったリンゴアメと同じようなポジションを確保していたが、早々に脱落……。本来の実力を発揮できないまま惨敗を喫した。
「キャリアの浅い2歳戦の難しさが出たということでしょうか。先行争いに巻き込まれた格好ですが、武豊騎手も『自分のペースで運べた』と話していた通り、決してモンファボリにとって苦しいペースではなかったと思います。
ただ、内からライバルたちに来られた時に、やや掛かり気味になったのが痛かったですね。武豊騎手も必死に抑えていましたが、1200m戦では致命傷になったのかも。結果論ですが、思い切ってそのまま行かせてもよかったかもしれません」(競馬記者)
実際に、勝ったリンゴアメは4番手、2着のルーチェドーロが2番手と好位グループを形成。逃げたフォドラも4着に粘っており、結果的には前残りのレース。武豊騎手としては、先々を見据えて控える競馬を教えたかったのかもしれないが、やや折り合いを欠いたことが惨敗に繋がったようだ。
とはいえ、モンファボリのまだキャリアは始まったばかり。今回のレースを糧に、どういった成長を見せるのか――。今回のパフォーマンスが本来の力でないことは明らかなだけに、今後の巻き返しに期待したい。
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