
JRAレコード「大物2歳」フリードに続く第2の刺客!? 「ダービー意識」マイネル軍団の“秘密兵器”がいよいよデビュー
先週、「マイネル軍団」の総帥として有名な岡田繁幸氏が所有する競走馬には「コスモ」の冠名が付く場合と付かない場合があり、後者の期待値が高いという話をさせて頂いた。
(JRA「マイネル軍団総帥」岡田繁幸氏も期待の一頭!? 小倉競馬開幕で地元九州の川田将雅騎手が大反撃か)
そこで取り上げた岡田氏所有のフリードが先週16日、未勝利戦をJRAの2歳レコードで圧勝。業界屈指といわれる岡田氏の「相馬眼」の正確さを改めて証明する結果となった。
そして今週、岡田氏がまたも「冠名なし」の期待馬を送り込む。23日(日)の新潟芝1800m新馬戦に出走予定のその名もイワズ(牡2歳、美浦・青木孝文厩舎)だ。馬名の意味は「言わない」であり、まさに“秘密兵器”と言わんばかりの馬名である。
先週のフリードは類稀なるスピード能力を見せつけたが、「牝馬」だ。1400m戦でデビューし、1200m戦で勝ち上がった事からも、距離はマイルまでだろう。その一方で、以前より「ダービー制覇が最大目標」と公言している岡田氏にとって、「牡馬」であるイワズはダービーを意識する逸材に違いない。
実際に、イワズは父にダービー馬であるキズナを持ち、芝の1800m戦でデビュー。鞍上にマイネル軍団のエース柴田大知騎手を予定しているのだから、目標は当然来年のクラシックだ。
昨年まではG1となれば社台グループ育成馬の天下であったが、今年のクラシックはその様相が一変。
牡馬クラシック戦線では、ノースヒルズ育成のコントレイルが無敗の2冠(皐月賞、ダービー)。牝馬クラシック戦線では、ノルマンディーファーム育成のデアリングタクトが無敗の2冠(桜花賞、オークス)を達成している。
特にデアリングタクトに関しては、ノルマンディーサラブレッドレーシングの所有馬。岡田氏の甥にあたる将一氏が代表を務めるクラブ法人だ。弟・牧雄氏のグループにクラシック制覇は先を越されてしまった事となるが、逆に言えば日高育成馬でクラシック制覇を成し遂げた事実は、兄の岡田氏にとっても大きな刺激になったはず……。
未だクラシック無冠の岡田氏であるが、再びダービー制覇へ意欲は高まっているに違いない。
昨年、一時代を築いたディープインパクト、キングカメハメハという社台グループが誇る2頭の大種牡馬が亡くなった。今春のクラシックの結果を踏まえても「社台1強」の時代に陰りが差していることは明らかだ。
デアリングタクトに続く新たなクラシック戴冠は達成されるのか……岡田一族の「逆襲」はまだまだこれからだ。
PICK UP
Ranking
5:30更新「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
武豊が社台に干された「曰く付き」阪神JF……”引退説”が囁かれた大スランプの原因「ダンスファンタジア事件」とは
武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
- JRAマイネル軍団総帥・岡田繁幸さん逝く。武豊「僕の原点、この馬と一緒に全国区になった」絶体絶命だった天才を世に放った偉大な決断と信念【特別寄稿】
- JRA池添謙一「2度結婚」「DV不倫」よりも紆余曲折の騎手人生。オルフェーヴル三冠→外国人で凱旋門賞、勝負強さは当代随一だが……
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 皐月賞馬、ダービー馬不在の菊花賞を勝ったのは?
- JRA「パワハラ訴訟」渦中もノーザンファームからの信頼は急上昇!? 藤沢和雄、堀宣行ら関東の名伯楽に迫る勢い、快進撃続く木村哲也調教師の「生き残り戦略」とは