JRA新潟記念(G3)ワーケア「やる気なし」は本当か。最終追い切り“ダメダメ”も、2年前ブラストワンピースと共通する「本気度MAX」の事情
「陣営のモチベーションは高いですよ。元々、9月のセントライト記念(G2)からの始動予定でしたが、ルメール騎手が『左回りの方がいい』と進言したことで、新潟記念の参戦が決まりました。
その先には当然、今回と同じ左回り2000mの天皇賞・秋(G1)を見据えての参戦。陣営は表向き『今回の結果で秋の方向性が決まる』と話していますが、菊花賞(G1)は右回りというだけでなく、3000mへの不安も大きい。やはり天皇賞・秋が“本命”です。
しかし、その一方でワーケアの現在の収得賞金は2300万円。天皇賞・秋へ確実に出走するためには、賞金の上積みが必須です。追い切りはイマイチでしたが、もともと調教では動かない馬。100%とは言いませんが、仕上がりは良いですし、陣営はこのレースを獲りに来ていると思いますよ」(競馬記者)
実際に過去10年で、5度のフルゲート(18頭)で行われている天皇賞・秋。
昨年こそ16頭立てだったが、凱旋門賞(仏G1)に出走していたキセキ、ブラストワンピース、フィエールマンや、コックスプレート(豪G1)を制覇したリスグラシューなどが参戦を表明していれば、フルゲートになっていたことが濃厚だろう。
今年は新型コロナウイルスの影響によって海外遠征が難しい状況だけに、有力馬が集中する可能性が高い。今年、2007年以来のフルゲートとなった宝塚記念(G1)は、今年の事情を象徴したレースといえる。

「大物3歳馬の新潟記念参戦といえば、2年前のブラストワンピースが有名。あの馬も戦前では、大きく馬体を増やすなど陣営の“本気度”が疑われていましたが、当時の収得賞金は2800万円と心許ない状況……いざ蓋を開けてみれば日本ダービーから-2kgと始動戦とは思えない好仕上がりで、大外一気の完勝でした。
ワーケアのハンデは、そのブラストワンピースから1kg少ない53kg。左回りの2000mは陣営の掲げるベストの条件ですし当然、賞金の上積みを狙ってくると思います」(同)
収得賞金が2300万円に留まっている通り、ここまで重賞制覇がないワーケア。だが、そんな馬にルメール騎手が乗り続けている意味は大きい。“異例の始動戦”で賞金を加算し、胸を張って秋のG1レースに挑む腹積もりだ。
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