JRA重賞ジャック「大躍進」シラユキヒメ一族! ソダシ、メイケイエール以外に忘れてはならない2歳の個性派に注目
5日に行われた札幌2歳S(G3)は2番人気ソダシが優勝した。白毛馬としてはJRA芝重賞初制覇という歴史的な勝利になった。
翌6日の小倉2歳S(G3)も2番人気メイケイエールが勝利。ミッキーアイル産駒として初の重賞制覇になった。
この2頭に共通するのは、ともに2番人気で勝利したという点以外に、母系にシラユキヒメがいるということが挙げられる。
鹿毛のウェイブウインドの仔であるシラユキヒメは、父が青鹿毛のサンデーサイレンスということで、突然変異で生まれた白毛馬だ。珍しい毛色で注目を集めたが、現役時代は1勝も挙げることなく引退した。その後は繁殖牝馬として多くの白毛馬を輩出し、今となっては“白毛=シラユキヒメ一族”と言っていいほどの一大勢力となっている。
「シラユキヒメ自身は活躍できませんでしたが、仔の活躍は年々勢いが増しています。3番仔のユキチャンが関東オークス(G2)を勝ち、孫のハヤヤッコは昨年のレパードS(G3)で白毛馬として初のJRA重賞を勝ちました。さらに今年の2歳馬の活躍です。
これにはシラユキヒメの父がサンデーサイレンスという確かな血統背景が、子孫にいい影響を及ぼしていると考えられますね」(競馬記者)
孫のソダシ、ハヤヤッコ、ひ孫で鹿毛のメイケイエールと重賞を舞台に活躍しているシラユキヒメ一族。2歳馬にもう1頭、注目の白毛馬がいる。
それは8月22日に行われた小倉6Rの新馬戦(ダート1700m)を勝ち上がったダノンハーロック(牡2歳、栗東・音無秀孝厩舎)だ。
白毛の馬体に、左目の周りが黒いことから、まるで眼帯をしているようなダノンハーロック。その見た目から、『宇宙海賊キャプテンハーロック』が名前の由来ではないかと言われている。
アイドル性のある見た目に加えて、デビュー戦でのパフォーマンスも圧巻だった。
レースでは最内枠を活かして、逃げたダノンハーロック。向こう正面で1頭捲ってくる馬がいたが、それに動じることなく2番手でレースを進める。直線を向いて追い出すと、抜群の手応えで後続を引き離す。最後は流す余裕を見せながら、2着に5馬身差をつける快勝だった。
北村友一騎手は「長くいい脚を使うことができました。もっと素軽さが出てくれば」と上積みを望むコメントを残した。それだけ期待が高いということだろう。
芝中距離のソダシ、芝短距離のメイケイエール、そしてダートのダノンハーロック。今年の2歳戦線はシラユキヒメ一族が盛り上げることになりそうだ。
PICK UP
Ranking
17:30更新- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
- 春のG1戦線に水を差す「醜聞」続く…現役騎手の父に詐欺容疑、G1馬オーナーが逮捕
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛