GJ > 競馬ニュース > 「苦労人」福永が岡部幸雄 武豊の領域へ
NEW

JRA「苦労人」福永祐一が岡部幸雄、武豊の領域へ。「頭が真っ白」「最低の騎乗」コントレイル楽勝も最後まで出なかった「三冠」という言葉に感じる「7年間の苦節」

【この記事のキーワード】, ,

JRA「苦労人」福永祐一が岡部幸雄、武豊の領域へ。「頭が真っ白」「最低の騎乗」コントレイル楽勝も最後まで出なかった「三冠」という言葉に感じる「7年間の苦節」の画像1

 たどり着くべき男が、ついにここまでたどり着いた。

 27日、中京競馬場で行われた菊花賞トライアル神戸新聞杯(G2)は、1番人気のコントレイル(牡3歳、栗東・矢作芳人厩舎)が単勝1.1倍の人気に応えて完勝。シンボリルドルフ、ディープインパクトに続く、史上3頭目となる無敗の三冠へ王手を掛けた。

「まずは勝ててホッとしています。休み明けとはいえ、落とすわけにはいかない状況の中で勝つことができました」

 レース後、福永祐一騎手から最初に出たのは安堵の言葉だった。レース前「課題らしい課題はない」と春の二冠馬を評価していた主戦騎手だが、“課題”は自身の中にあったということなのだろう。

 表面上は大本命馬が楽勝したレースだったが、そこには「『慌てない』ってことだけは肝に銘じて」と誓い、最後まで冷静だった鞍上の高い技術が示されている。

 他馬に囲まれやすい1枠2番からのスタートだったこともあって、福永騎手も「戦前から『難しいレースになるな』と思っていました」と懸念を抱いていたようだが、予想通りライバルのマークは厳しく、最後の直線までは完全に囲まれた状況だった。

 しかし、各馬がスパートに入った一瞬のスキを福永騎手は見逃さなかった。わずかに開いた進路を確保すると、そこからはまさに力の違いを見せつけた。

 だが、レース後に「やっぱり難しいレースになりました」と振り返っていた通り、一歩間違えれば“悪夢”のような結果になってもおかしくはなかったはずだ。まさに「鞍上の隠れたファインプレー」といえるだろう。

 またレース後、元JRA騎手で競馬界のご意見番・安藤勝己氏が「同世代の牡馬では、まさに力が違う」と太鼓判を押したことで、いよいよ現実味が増してきたコントレイルの無敗三冠。過去に偉業を達成したのは、シンボリルドルフとディープインパクトのわずか2頭だけだが、その主戦を務めたのは岡部幸雄と、武豊という、当時の「時代」を代表するレジェンドだった。

 率直に述べて、天才と称された父・洋一騎手の息子として、大注目の中で騎手デビューを果たした福永騎手は岡部、武豊両騎手と並んで「競馬」を代表する存在になる“資格”がある。いや、現在の競馬界を見渡して、このレジェンド2人と肩を並べることができる人物は「福永騎手しかいない」と述べた方が、より正確かもしれない。

 しかし、福永騎手のこれまでの騎手人生は、決して2人ほどスマートなものではない。

JRA「苦労人」福永祐一が岡部幸雄、武豊の領域へ。「頭が真っ白」「最低の騎乗」コントレイル楽勝も最後まで出なかった「三冠」という言葉に感じる「7年間の苦節」のページです。GJは、競馬、, , の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。ギャンブルの本質に切り込むならGJへ!

Ranking

17:30更新
  • 競馬
  • 総合
  1. 「オーナーの逆鱗」に触れた原優介が突然のクビ宣告!? 帝王賞でウィルソンテソーロ降板も決定済み…気になる「鞍上交代」はやっぱりアノ人?
  2. 【NHKマイルC】アスコリピチェーノ主戦を背に追い切りも「鞍上未定」の怪…レース当週C.ルメール復帰予定、何かしらのサプライズも?
  3. 三浦皇成「これはモノが違う」悲願のG1初制覇が目前で霧散…「今後、ダート界を引っ張る馬になってほしい」宿敵レモンポップへ1年越しの挑戦状
  4. 藤田菜七子「日本ダービー騎乗」は幻に!? 武豊シュガークン×エコロヴァルツ「究極の二者択一」ダービー鞍上問題はスピード決着
  5. 大躍進の「若手騎手」が日本ダービー初騎乗へ!「因縁」川田将雅ジャンタルマンタルはNHKマイルCへ…武豊シュガークンに迫る末脚で優先権獲得
  6. 「シャンパンカラーが勝つよ」昨年のNHKマイルCで9番人気の激走を見抜いた“凄腕”が指定したのは、ジャンタルマンタルでもアスコリピチェーノでもないまさかの激走穴馬
  7. 福永祐一調教師「ジョッキーもうまく乗ってくれた」今村聖奈との初白星含む4戦3勝固め打ち!「号泣」から四半世紀…苦楽を共にした牝馬の孫で勝利
  8. JRA「出禁」になったO.ペリエ「税金未払い」騒動!? L.デットーリ「コカイン使用」K.デザーモ「アルコール依存症」過去の”外国人騎手トラブル”に呆然……
  9. 天皇賞・春(G1)テーオーロイヤルだけじゃない! 皐月賞「大逃げ」メイショウタバル、高松宮記念1番人気ルガルなど「個性派の宝庫」三嶋牧場がスゴイ
  10. 【NHKマイルC】武豊「幸四郎がレース前に水をまいた」弟のG1制覇に手荒い祝福!? 引退後も伝統神事で史上初の平地G1馬として登場したウインクリューガーの記憶