
JRA武豊を惑わす「騎乗馬問題」ジャパンC(G1)「ちょっと待ったコール」でキーファーズ参戦!? “こだわり”が織りなす「三つ巴」に発展か
秋のG1開催が幕を明け、その初戦となったスプリンターズS(G1)は、「鞍上問題」で揺れに揺れた。
1番人気のグランアレグリアが、池添謙一騎手からC.ルメール騎手へ。3番人気のダノンスマッシュも三浦皇成騎手から川田将雅騎手へと乗り替わり。さらには、福永祐一騎手が騎乗を予定していたインディチャンプの出走回避により、ミスターメロディまでもが北村友一騎手から福永騎手に乗り替わるなど、乗り馬の取り合いは熾烈を極めた。
そんな中、今度は「鞍上問題」ならぬ「騎乗馬問題」で、激しい戦いが繰り広げられている。
その中心となる人物が「武豊騎手」だ。
ご存じの通り、武豊騎手といえば、競馬を知らない人でも名前は知っているというぐらい有名な人物。馬主からの人気も高く、乗ってほしい騎手としては上位に挙げられるジョッキーであろう。
今回、問題になっているのは、ジャパンC(G1)における武豊騎手の騎乗馬である。
今年の春、当初は武豊騎手の古馬G1パートナーは、ワールドプレミア(牡4歳、栗東・友道康夫厩舎)の予定だった。しかし、目標にしていた天皇賞・春(G1)は、ワールドプレミアの体調不良を理由に回避する事となる。
そこに、騎乗依頼として舞い込んだのがキセキ(牡6歳、栗東・角居勝彦厩舎)だ。天皇賞・春こそ6着に敗れたものの、武豊騎手で続戦となった次の宝塚記念(G1)では2着に好走。その後、キセキは先週の京都大賞典(G2)へと駒を進めたが、武豊騎手が凱旋門賞(G1)による渡仏から帰国したばかり。「隔離期間」により騎乗できない状況であったため、「代打」で浜中俊騎手が騎乗した。
浜中騎手は『中日新聞』に連載している自身のコラムに「(凱旋門賞への騎乗から)帰国後、(武)豊さんは2週間の隔離期間が必要となり、京都大賞典に乗れなくなったため、自分がキセキの代打を務めることになりました。乗り難しい馬というイメージですが、来週の追い切りにまたがる予定ですし、いい形でバトンタッチできるよう頑張りたいです」(9月26日付)と述べている。
あくまでも「代打」である事を強調しており、この言葉からは武豊騎手に再度乗り替わる事が想定される。
次走は天皇賞・秋を目標にしているキセキだが、凱旋門賞を使わなかった一昨年のローテーションからは、その後ジャパンCに出走する可能性も十分だ。
「もし2頭がバッティングしたら、ワールドプレミアを選択する可能性が高そうですね。デビューから全てのレースでコンビを組んでいますし、そもそもキセキへの騎乗はワールドプレミアの回避により舞い込んだものですから。ワールドプレミアのオーナーである大塚亮一さんは、武豊騎手の熱烈なファンで有名です。さすがに、ジャパンCでキセキへ騎乗という事はないと思うのですが……。
ただ、キセキのオーナーである石川達絵氏、角居勝彦調教師のコンビでは、3番人気に支持されたカンタービレの秋華賞(G1)で新コンビとなる武豊騎手に騎乗依頼を出しています。ここぞという場面で騎乗をお願いしている印象があるだけに、難しい選択になりそうですね」(競馬記者)
確かに、カンタービレが出走したG1競走では、秋華賞が最も上位人気に推されたレース。そこで、武豊騎手に騎乗を依頼しているのだから、今回もないとは言い切れない部分がある。
しかし、問題はこれだけではないのだ。
PICK UP
Ranking
5:30更新「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
- JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
- 【ヴィクトリアマイル(G1)予想】ナミュールから6点で万馬券狙い! マスクトディーヴァは持ちタイムに不安ありで消し! 高速決着に対応できる穴馬で勝負
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 「正直なところ辟易としています」武豊が巻き込まれた29年前のアイドルホース狂騒曲…レース前に明かしていた「コンビ結成」の裏話
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- JRA出鼻をくじかれた「16億円」の大勝負……。「神の馬」の二の舞だけは避けたい日高に朗報!? 海外からのニュースに関係者も安堵か
- 武豊騎手「パドック意味なし」発言に仰天……馬券購入セオリー「完全否定」のトップ騎手たちが語るパドック必勝法とは
関連記事
JRA「凱旋門賞(仏G1)出走取消」ジャパンがジャパンC(G1)参戦を視野!? コントレイルに挑戦も武豊騎手とのコンビ“再”結成は不可?
JRAジャパンC(G1)コントレイルに絶好の試金石!? 凱旋門賞(G1)エネイブル撃破のアノ馬が参戦濃厚も……
JRAサートゥルナーリアあえてのジャパンC(G1)に苦しい立場が見え隠れ!? 決断を左右したのはあの馬の存在か
JRA「回避」オールカマー(G2)フィエールマン「大目標ジャパンカップ」が危険のサイン!? 今秋のローテが昨夏の悪夢を呼び起こすか……
JRA武豊に嬉しい悩み!? 4歳牡馬「最後の希望」ワールドプレミアが待望の復帰! 秋の古馬G1でアノ馬を天秤にかけることに……