JRA「大失態」コントレイル菊花賞(G1)で父ディープインパクトに並ぶも……超えられなかった最強馬とは
春2冠に続き菊花賞(G1)でも見事に勝利し、父ディープインパクト以来となる無敗の3冠馬に輝いたコントレイル。
その菊花賞のレーティングがJRAより発表された。
JRA公式によるとレーティングとは、競走馬の能力を指数評価する国際統一基準で、単位はポンド。日本では、重賞競走とオープン競走に出走した全ての競走馬に付与される。
また、これとは別に個々の競走における上位4頭のレーティングの平均値はレースレーティングと呼ばれ、重賞レースの格上げの指標とされる。今年は富士SがG3からG2に格上げされたことでも有名だ。また、それ以外にもJRAは東京スポーツ杯2歳S(G3)のG2昇格、葵SのG3格付についても日本グレード格付管理委員会に申請したことが話題となった。
そして、今年の菊花賞を含めた過去20年の菊花賞馬のレーティングトップ10が以下である。
2016年 サトノダイヤモンド 121
2005年 ディープインパクト 118、無敗3冠
2011年 オルフェーヴル 118、3冠
2014年 トーホウジャッカル 118
2017年 キセキ 118
2020年 コントレイル 118、無敗3冠
2012年 ゴールドシップ 117
2013年 エピファネイア 117
2015年 キタサンブラック 117
2018年 フィエールマン 117
国際統一基準とはいえ、違和感の残る数字である印象は拭えない。
3冠馬が118で並んだことはともかく、これにG1勝ちが菊花賞のみのトーホウジャッカルやキセキ(当時)が同じ数値。トップのサトノダイヤモンドにしても、「最終的に」G1勝利は菊花賞と有馬記念(G1)の2勝である。
勿論、基準によって算出された数字ということなので、それが正しいのかもしれない。だが、3冠馬3頭を差し置いてサトノダイヤモンドが「3ポンド」という大差で1位となっている。
「16年の牡馬は皐月賞馬ディーマジェスティ、ダービー馬マカヒキ、菊花賞馬サトノダイヤモンドをはじめ、他にもリオンディーズやエアスピネルなどもいたように、史上最強という声も出たほどでした。
各馬のその後の成績は正直期待外れだったと言えなくもないですが、このこともサトノダイヤモンドのレーティングに少なからず影響した可能性もあります。菊花賞後の有馬記念では古馬の総大将であるキタサンブラックを破ったように、当時のサトノダイヤモンドに現役最強馬の評価がされていたことも事実です。
ただ、結果的にコントレイルの118は、JRA的にも『空気を読んで』父のディープインパクトと同じに設定したようにも思える数字ですね」(競馬記者)
レーティングとは、あくまで対象となったレースの終了時点での数値であり、競走馬の最終的な評価とは異なることも確かである。
とはいえ、サトノダイヤモンドの数値は、レーティングという制度のあり方に疑問を投げかける契機となるかもしれない。
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