JRA勢が大失態の赤っ恥……「新設」JBC2歳優駿が大万馬券を狙える「ドル箱レース」のわけ
JBCクラシック(G1)が前年比166.4%を記録するなど、コロナ禍にもかかわらず大盛況に終わった今年のJBC開催。
だが、その一方でJBCスプリント(G1)こそ大井のサブノジュニアが大金星を飾ったが、JBCクラシックではJRA勢が1~3着を独占するなど、一方的な結果……JRA勢が地方勢を“食い物にする”ことは、地方交流競走で長年のお馴染みの光景となっている。
しかし、そんなJBC開催の中で、唯一地方勢がJRA勢を圧倒したレースがある。今年から新設されたJBC2歳優駿(G3)だ。
JBC開催創設20周年を記念して誕生したJBC2歳優駿。今年は北海道2歳優駿(G3)がそのまま変更となる形で門別競馬場での開催だったが、1着ラッキードリーム、2着トランセンデンスと北海道所属馬がワンツーゴール。さらに3着を挟んで4着から9着まで独占する圧倒的な結果を残している。
一方のJRA勢は1番人気タイセイアゲインが13着、2番人気ルーチェドーロが10着に沈むなど散々な結果……。唯一、気を吐いたレイニーデイが4、5着馬のクビ+ハナの接戦を制して3着に食い込むのがやっとだった。
その結果、三連単が37万5940円と大荒れの結果に終わった第1回JBC2歳優駿。無論、今年のJBC開催4重賞の中で断トツの高配当を記録している。
「今年はJRA勢から5頭も出走していましたし、1番人気のタイセイアゲインは10月のプラタナス賞(1勝クラス)を勝った馬。函館2歳S(G3)2着の実績を持つ2番人気ルーチェドーロも、ダートの新馬戦を7馬身差で圧勝した馬と、決して手薄だったというわけではありません。
ただ1着、2着、4着、5着と掲示板をほぼ独占した北海道所属馬には地元開催のアドバンテージも然ることながら、JRAよりも早い時期から新馬戦が行われていることも、『経験』という点では非常に大きいと思います」(競馬記者)
実際に勝ったラッキードリーム、2着トランセンデンス共に早期デビュー組で、JBC2歳優駿はキャリア6戦目と豊富な経験があった。それに比べてJRAのタイセイアゲイン、ルーチェドーロはキャリア3戦目と、経験の差が大きくモノを言った結果だ。
「JBC2歳優駿が、この時期のダート1800m戦という舞台設定も大きいですね。JRAの2歳ダート戦線は芝と比較して番組内容が乏しく、ここまでダートのオープンや重賞もなければ、1勝クラスでもプラタナス賞の1600mが最長と、ほぼ短距離に偏っています。
3着に食い込んだレイニーデイは、JRA勢の中で唯一のダート1800m経験馬。この辺りも、地方勢にとって大きなアドバンテージになっていると思いますよ」(同)
実際に、北海道2歳優駿の過去5年を振り返ってみると、勝ち星こそJRA勢が3勝と優勢だが、3着以内は15頭中8頭が地方勢とJRA勢と互角の戦いを演じている。これはJRA勢が上位を独占している交流重賞では、極めて稀なことだ。
当然ながら「荒れやすいレース」と言えるだろう。
「生産との密接な関連」というJBC開催の趣旨に従い、すでに来年も門別競馬場での開催が決まっているJBC2歳優駿。他のJBC開催はJRA勢のほぼ独壇場かもしれないが、このレースだけは人気薄の地方馬に期待して穴を狙ってみるのもいいかもしれない。
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