JRA勢がまさかの「大外枠ジャック」……。アドマイヤマーズ、ダノンスマッシュに香港国際競走「昨年3勝」の“ツケ”か
13日、シャティン競馬場で香港国際競走が行われる。香港スプリント、香港ヴァーズ、香港マイル、香港Cと1日に4つのG1レースが開催されるビッグイベントだ。
昨年はグローリーヴェイズが香港ヴァーズ、アドマイヤマーズが香港マイル、ウインブライトが香港Cを優勝し、日本馬が大活躍する結果となった。今年も日本から6頭の精鋭がG1タイトルを狙う。
10日、レースの結果を大きく左右する可能性もある枠順が発表された。日本馬の枠番は以下の通り。
■香港スプリント 14頭立て
ダノンスマッシュ 馬番5 ゲート番14
タワーオブロンドン 馬番6 ゲート番12
■香港マイル 10頭立て
アドマイヤマーズ 馬番3 ゲート番10
■香港C 8頭立て
ダノンプレミアム 馬番2 ゲート番6
ウインブライト 馬番3 ゲート番8
ノームコア 馬番8 ゲート番3
なんと、日本馬が大外枠をジャックする結果となった。一般的に不利と言われる外枠に入ったことは歓迎できるものではないだろう。
実際に、2000年以降の上記3レースで大外枠に入った日本馬の成績は[1-0-1-8]と苦戦している。香港国際競走に出走する日本馬はG1級の実力があることを考えれば、この結果はかなり厳しい数字であることがわかるだろう。
唯一の勝利は昨年の香港Cを制したウインブライトによるもの。昨年と同じ8番ゲートから発走となるウインブライトにとってはラッキーナンバーかもしれない。
しかし、ウインブライトもダノンスマッシュ、アドマイヤマーズ同様に苦戦を強いられそうだ。
「ウインブライトが勝った昨年の香港Cは当初、アーモンドアイが参戦予定だったということで、有力馬が回避してメンバーが手薄だったという背景もあります。小頭数というのは同じですが、今年はそう簡単にはいかないと思いますよ。
それ以上に、ダノンスマッシュとアドマイヤマーズの大外はツライですね。特に1200mのコースは最初のコーナーまでの直線が短いので、枠の影響がかなり出ます。大外ではないとはいえ、タワーオブロンドンも外に入ってしまいましたし……」(競馬記者)
ただ、ウインブライトには自身が昨年の香港Cを大外枠から制したこと以外に、父ステイゴールドも2001年の香港ヴァーズを大外枠から制しているということは心強い。同じく引退レースで父に続くことに期待したいところだ。
それでも大外枠が不利ということに変わりはないだろう……。
昨年、G1・3勝を挙げた日本馬に思わぬ“ツケ”が回ってきた格好になった今年の枠順。この苦境を乗り越えて、今年も香港で輝かしい結果を残すことが出来るだろうか。
■2000年以降、香港国際競走で大外枠から発走した日本馬の成績
・香港ヴァーズ
2001年 ステイゴールド 14番 1着
・香港スプリント
2002年 ビリーヴ 14番 12着
2015年 ストレイトガール 13番 9着
2018年 ファインニードル 12番 8着
・香港マイル
2003年 アドマイヤマックス 14番 4着
2005年 アサクサデンエン 13番 6着
2006年 ダンスインザムード 14番 12着
2018年 ペルシアンナイト 14番 5着
・香港C
2003年 マグナーテン 14番 13着
2015年 サトノアラジン 14番 11着
2019年 ウインブライト 8番 1着
PICK UP
Ranking
17:30更新- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
- 春のG1戦線に水を差す「醜聞」続く…現役騎手の父に詐欺容疑、G1馬オーナーが逮捕
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
関連記事
JRA日本の「2軍化」進む香港遠征不要説が再燃!? ファンが見たかった有馬記念、ジャパンC実現で…… 改めて問われる「香港逃亡論」の功罪
【香港国際競走展望】ウインブライト「相性抜群の庭」で“V3”なるか!? マイル連覇狙うアドマイヤマーズは「10連勝中」新星の香港3冠馬と一騎打ち!?
JRA川田将雅「香港国際競走」お手馬3頭も遠征なし! 「コントレイルのような馬に……」国内居残りは「あの馬」が影響か!?
JRAチャンピオンズC(G1)カフェファラオ敗戦ならあの「プラン」再浮上!? 「過剰人気」の可能性、堀調教師から「弱気発言」も……
JRAウインブライト香港カップ(G1)で引退!! コロナ禍に泣いたキャリアラストイヤー…… 連覇が懸かる最後の1戦で不遇の1年の巻き返しなるか?