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武豊「前人未踏」のJRA全G1制覇。ホープフルS(G1)でリーチならず、迫りくる「引退」へのタイムリミット

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 武豊騎手は「前人未踏」の記録を達成できるのだろうか。

 26日、中山競馬場で行われたホープフルS(G1)は、川田将雅騎手が騎乗したダノンザキッドが1番人気に応えて快勝。2着にはC.ルメール騎手騎乗のオーソクレースが入り、武豊騎手のヨーホーレイク(牡2歳、栗東・友道康夫厩舎)は健闘するも3着に敗れた。

 これまでに数々のG1レースを制覇してきた武豊騎手にとって、まだ制していないJRAのG1は先週行われた朝日杯FS(G1)と、ホープフルSの2つ。今回勝利すればリーチが掛かる状況であったが、1馬身3/4差で前の馬には届かなかった。

 友道師は「まだ緩さが残るなか重たい馬場でも結果を出してくれています。一瞬の切れはありませんが、長くいい脚を使えるタイプ。中山2000mはレースがしやすいと思いますし、良馬場でやれればチャンスはある」と期待を持ってレースに送り込んだ。

 15頭立て芝2000mのレース。スタートで勝負は決まったのかもしれない。武豊騎手がレース後「ゲートの中はおとなしかったのですが、スタートをうまく出てくれませんでした」と語ったように、一完歩目で左へとバランスを崩した。

 ゲートを出切ると、今度は外にいたランドオブリバティに押し戻される形で右へ。再度バランスを崩したヨーホーレイクは後方からの競馬を強いられた。

 それでも、さすがは武豊騎手。道中で馬群を割ってリカバリーすると、ダノンザキッドの真後ろで直線に向いた。

 先に抜け出したダノンザキッドに、内から盛り返すオーソクレース。その2頭に迫る勢いでヨーホーレイクも脚を伸ばしたが、序盤での不利が堪え差は最後まで縮まらなかった。

 武豊騎手はレース後、「リカバリーは利きましたし、最後はよく伸びてくれています。馬は随分と良くなっています」とヨーホーレイクを労ったが、その差は「0.3秒」。自身にとっては悔しさの残るレースだったのではないだろうか。

 そんな武豊騎手も、来年の3月には52歳の誕生日を迎える。以前、トークショーで武豊騎手は、何歳まで現役を続けるのかを質問され「少しでも長くやりたいですね。目標としては60歳までやりたいし、やれたらいいなと思っています」と答えている。

 仮に現役を60歳まで続けるとなれば、残り9年。年でいえば長いが、各レースと考えれば9回ずつのチャンスとなる。まだ先の話とはいえ、じょじょにタイムリミットは迫っているのだ。

 来年以降に持ち越された「前人未踏」のJRA全G1制覇。それでも、武豊騎手なら――。

 ファンの多くが、そう思っているのではないだろうか。

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